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記事No.53910に関するスレッドです
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確率分布とモーメント母関数が一対一関係である理由
/ 雫
引用
確率分布とモーメント母関数が一対一関係である理由がいまいちわかりません。
ある確率関数の、期待値と分散は1つしかないからでしょうか?
No.53910 - 2018/09/20(Thu) 08:07:31
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Re: 確率分布とモーメント母関数が一対一関係である理由
/ s
引用
そもそも「1対1対応」というのは
* 確率分布が与えられれば、その(or それに対応する)モーメント母関数が一意に決まる
* モーメント母関数が与えられれば、それに対応する確率分布が一意に決まる
という意味です.
* 確率分布が与えられれば、その期待値と分散は一意に決まる
は正しいですが
* 期待値と分散が与えられれば、それに対応する確率分布は一意に決まる
は偽なので、「ある確率関数の、期待値と分散は1つしかないから」という理解は誤りです
(たとえば期待値0,分散1の分布はいくつも思いつきますね?100個くらい.)
さて,
* 確率分布が与えられれば、その(or それに対応する)モーメント母関数が一意に決まる
は当たり前ですね.問題は
* 期待値と分散が与えられれば、それに対応する確率分布は一意に決まる
の方ですが,これを真面目に定式化・証明しようと思うと測度論(Lebesgue積分論)の知識が必要になります.
なんとなく雰囲気を掴みたいのなら以下のような考え方でどうでしょう
期待値(1次のモーメント)を指定するだけでは確率分布は一意に決まらない
さらに分散(2次のモーメント)を指定したとしてもまだ一意に決まらない,しかし形(分布の広がり方)にある程度の制限はつく
さらに3次のモーメントを指定しても,確率分布を一意に決めることはできないが,さらにその形に制限がつく
モーメント母関数を指定するということは,1次,2次,3次,4次,…全ての次数のモーメントを指定するということです
するとどんどん分布の形が制限されていって,最後には1つの確率分布に絞られるように感じませんか?
もちろん上の説明は厳密な数学的説明ではなく,本当に理解しようと思えば先に述べた測度論をベースとする確率論(特にフーリエ変換論を含む)を学ぶ必要があります.
No.53916 - 2018/09/20(Thu) 13:57:50
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Re: 確率分布とモーメント母関数が一対一関係である理由
/ 雫
引用
ありがとうございます、わかりました
No.53920 - 2018/09/20(Thu) 22:54:34