大学3年生です。
「マセマ出版社 常微分方程式 キャンパス・ゼミ(改訂6)」について、2つ質問をさせてください。
【対象書籍】 マセマ出版社 常微分方程式 キャンパス・ゼミ(改訂6)
【対象部分】 p28「微分方程式の図形・自然現象・物理への利用」の章
【質問1】 この章では、(-1/y')を考えることで、ある曲線群に直行するような曲線群を求めていると思います。
ここで、(-1/y')を考える際には y'≠0 つまり、y≠c(定数) であることが前提となっているため、y=c(定数)の場合は別途検討しなければならないように感じます。
実際、「例題9」において y=0 は求める曲線群の1つであると思います。
つまりより詳しい答えとしては、 -------------------- x^2+y^2=Cy もしくは y=0 -------------------- だと思います。
この考え方は正しいでしょうか。
【質問2】 ただ、 y=c(定数) を別途検討するとして、そこから「例題9」におけるy=0のような解を求める方法がわかりません。
曲線群の図形的イメージがわからない中で上記のような解を導くためには、どのように考えれば良いでしょうか。
長文で申し訳ありませんが、ご回答いただけますと幸いです。
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No.63357 - 2020/02/08(Sat) 10:51:31
| ☆ Re: 常微分方程式 キャンパス・ゼミについて / m | | | 【質問1】について、 直交曲線群が定義されていれば判別はできるのですが、そうではなさそうです。 本当に正しいかどうかは大学の担当の先生に聞いてみた方がいいと思います。
30ページの「直交する曲線群の求め方」で求めることができるのは y=f(x)の形であってf'(x)≠0を満たすもののみです。 これで見つけられない曲線は y=B (定数) のほかにも x=A (定数) があります。(他にはないのかは私には難しくてわかりません。) y=Bの形はy'≠0としていたのが原因で、 x=Aの形はy'が定義できないことが原因です。
【質問2】 曲線群がF(x, y, c)=0(c: 任意定数)と表されているとします。 x=Aの形のものの見つけ方: x=Aと曲線群とある曲線Cの交点での曲線Cの傾きは0です。 つまりその交点では「yをxの関数とみて、dF(x, y(x), c)/dx = 0にy'(x)=0を代入したもの」が成り立ちます。 またF(A, y, c)=0も成り立ちます。 これらを連立してAについて解けばいいはずです。
y=Bの形のものの見つけ方はx=Aのときと同様。ただ、y方向の微分が出てきます(詳しくは例で)。
わかり難いと思うので例題9で実際にやってみます。
x=Aの形: F(x, y, c) = x^2+y^2-cxとおく。 (y'=dy(x)/dxと書くことにする) 0=dF(x, y(x), c)/dx = 2x+2y(x)y'(x)-cよりy'=0として 0=2A-c (cは任意定数なので)これを満たすA(定数)は存在しない よって解なし。
y=Bの形: (x'=dx(y)/dyと書くことにする) 0=dF(x(y), y, c)/dy = 2x(y)x'(y)+2yよりx'=0として 0=2BよってB=0 (これはたまたまF(x, B, c)=0を考えなくていい例。ラッキー)
よってy=0が求める直線。
暇なのでもう一つ例を 曲線群をF(x, y, c)=y-cx^2=0(放物線群)とおく。
x=Aの形: 0=dF(x, y(x), c)/dx = y'-2cxよりy'=0を代入して 0=2cAよってA=0 (これもたまたまF(A, y, c)=0を考えなくていい例)
y=Bの形: 0=dF(x(y), y, c)/dy =1-2cxx'よりx'=0を代入して 0=1よって解なし(厳密には背理法。y=Bの形の法線が存在したとすれば0=1となるから矛盾。よって存在しない)
よってx=0が求める直線。
長くなりました。 問題なのは、30ページの方法と合わせても曲線群のすべてが求まるかどうかが分からないという事です。証明できればいいのですが、難しそうです。
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No.63381 - 2020/02/09(Sun) 13:18:25 |
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