| ところで,冒頭の A^3=GMD^2/k^2 …(1) にある A とは何ものでしょうか?
地球の,公転半径を R,公転周期を T,公転速度を v とすると,運動方程式から GMm/R^2=mv^2/R=m(2πR/T)^2/R …(2) (m:地球の質量) で,ここから R^3=GMT^2/4π^2 …(3) が得られます。 (3)に SI 単位での数値 G=6.6743×10^(−11) [Nm^2/kg^2] M=1.9891×10^30 [kg] T=365.2422 日=31470729 [s(秒)] π=3.14159 を入れると R=1.49338598×10^11 [m] が得られ,これが,1天文単位(AU) (太陽-地球間の平均距離)です。こちら のサイトに 1[AU]=1.4957870700×10^11 とあるのは,やはり用いた数値の打ち切り誤差によるものです。
ここから分かるように,単位時間として「年」を採用すれば単位の長さ「天文単位」が導かれます。すなわち,単位時間として「日」を採用し導いた単位の長さ A の実測値を用いて G を再決定しよう というものがガウスの目論見だったのです。
引いたサイトに書かれているとおり,これは現在の天文学では用いられていません。 ガウスが活躍した時代には,相対論は見出されていませんでしたから…。
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No.73479 - 2021/03/27(Sat) 20:19:58 |