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記事No.74800に関するスレッドです

数?V極限 / 雪太郎
数?Vの極限の問題です。難しくて困っています。どのように解けばよいのか解法を教えていただけるとありがたいです。
No.74800 - 2021/05/20(Thu) 20:28:26

Re: 数?V極限 / IT
f(x)が縮小写像の場合は、その数列が収束することは、「バナッハの不動点定理」「縮小写像の不動点定理」などという定理で大学の初年級の微積分の教科書などに載っています。

f(x)が縮小写像であることを示せればいいと思うのですが
縮小写像
 0<K<1があって |f(x)-f(y)|≦K|x-y|
とは少し条件が違ってますね。

No.74805 - 2021/05/20(Thu) 22:25:49

Re: 数?V極限 / IT
(fの条件2)x,y∈[0,1]に対して、x≠y ⇒ |f(x)-f(y)|<|x-y|

(元の問題の解法)
h(x)=f(x)-x とおくと h(x) は連続で,h(0)=f(0)≧0、h(1)=f(1)-1≦0なので
中間値の定理によって h(a)=0 となるa∈[0,1]が少なくとも1つ存在する。
このときf(a)=a (# a はf(x)の「不動点」です。)
このようなaは1つしか存在しない。
(2つあるとf(a)-f(b)=a-bとなり(fの条件2)に反します)

#以下は、全面的に直しました。#

d(x)=|h(x)| とおく。d(x)は連続関数。

d(x[n])は、非増加数列で0以上なので収束する。
lim(n→∞)d(x[n])=βとする。

[0,1]は有界閉集合なので{x[n]}は、[0,1]内に収束する部分列{x[n[k]]}を持つ。
 (大学レベルだと思います。)
lim(k→∞)x[n[k]]=zとする。z ∈[0,1]
lim(k→∞)x[n[k]+1]=lim(k→∞)f(x[n[k]])=f(z) (∵fは連続)

d(x)は連続関数なので
 lim(k→∞)d(x[n[k]])=d(z)=β
 lim(k→∞)d(x[n[k]+1])=d(f(z))=β
∴d(z)=d(f(z))=β
すなわち|z-f(z)|=|f(z)-f(f(z))|
(fの条件2)から、z=f(z) ∴β=0
∴z=a

よって、{x[n[k]]},{x[n[k]+1]}はともにaに収束する。
したがって、{x[n[k]+2]},{x[n[k]+3]},...もすべてaに収束することが言える。

すなわち{x[n]}はaに収束する。

#「Edelsteinの不動点定理」と呼ばれるものです。
(数3の範囲で厳密に示すのは無理かなと思います)

# y=x とy=f(x) のグラフを描いて見ると分かり安いと思います。
# x[1]=x のx とそうでない一般のxの区別が分かりにくいので,x[1] として表記しています。

No.74824 - 2021/05/22(Sat) 07:30:42

Re: 数?V極限 / IT
(数3レベルの証明の流れにしてみました。細かいところは自分で補足してください。)

h(x)=f(x)-x とおくと h(x) は連続で,h(0)=f(0)≧0、h(1)=f(1)-1≦0なので
中間値の定理によって h(a)=0 となるa∈[0,1]が少なくとも1つ存在する。
このときf(a)=a
このようなaは1つしか存在しない。
(2つあるとf(a)-f(b)=a-bとなり(fの条件2)に反します)
x[1]=a のとき,任意の自然数nについてx[n]=a となる。

x[1]≠a のとき任意の自然数nについてx[n]≠aなので、
 fの条件から|x[n+1]-a|=|f(x[n])-f(a)|<|x[n]-a|
 d(x)=|x-a|とおく、
 d(x[n])は、減少数列で0より大きいので収束する。
 lim(n→∞)d(x[n])=δとおく。(δ≧0)

 {x[n]} を、x[n]<a の部分列と、x[n]>aの部分列に分けて考えると、少なくとも一方は無限個の項がある。
 x[n]<a の部分列の項が無限個あったとする。
 その部分列を{x[n[k]]}とする。

 {x[n[k]]}は、増加数列で x[n[k]]<aなので収束する。
 lim(k→∞)x[n[k]]=zとおく。z ∈[0,a]。
 lim(k→∞)x[n[k]+1]=lim(k→∞)f(x[n[k]])=f(z) (∵fは連続)

d(x)は連続関数なので
 lim(k→∞)d(x[n[k]])=d(z)=δ
 lim(k→∞)d(x[n[k]+1])=d(f(z))=δ
∴d(z)=d(f(z))=δ
すなわち|z-a|=|f(z)-a|=|f(z)-f(a)|
(fの条件2)から、z=a

よって、{x[n[k]]},{x[n[k]+1]}はともにaに収束する。
したがって、{x[n[k]+2]},{x[n[k]+3]},...もすべてaに収束することが言える。

すなわち{x[n]}はaに収束する。

x[n]>aなる部分列の項が無限個ある場合も同様。

No.74833 - 2021/05/23(Sun) 11:25:24