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記事No.81541に関するスレッドです

(No Subject) / 迫田
放物線 y=f(x)=4-x^2 上に異なる2点 A(a, f(a)), B(b, f(b)) (a<b)を取ります。
a<p<b をみたす点 P(p, f(p))に対し、「直線 AB と P との距離が最大となる」ことと「放物線 y=f(x) の点 P における接線と直線 AB が平行である」ことが同値であることは感覚的に成り立ちそうですが、図形的に(初等幾何的に)示せるのでしょうか?
参考書では、なぜか証明が省略されてしまっています。
「上に凸」ということの定義:
区間 I 上の任意の異なる2点 a, b と、0以上1以下の任意の実数 t に対して
tf(a)+(1-t)f(b) < f(ta+(1-t)b)
となるとき、曲線 y=f(x) は区間 I で上に凸という
を使って厳密に示したいです。
よろしくお願いいたします。

No.81534 - 2022/03/27(Sun) 16:20:11

Re: / m
図形的な証明を考えてみました.添付の図のように三角形に落とし込む方針です.
簡単のため f(x) は狭義の凸関数であると仮定していますが,(広義の)凸関数の場合も同様の方針で証明できます.狭義の凸とは,任意の実数 0<t<1 に対して
tf(a)+(1-t)f(b) < f(ta+(1-t)b) (真の不等号)
が成り立つこと.
例:一次関数は凸関数であるが,狭義の凸関数ではありません.

[設定の整理]
f(x) は区間 [a, b] 上で連続かつ狭義の凸であり,(a, b)で一回微分可能とする.
A(a, f(a)), B(b, f(b)) とおき,直線 AB の傾きを α とする.
平均値の定理より f'(m) = α を満たす a < m < b が一意に存在する.
c は a < c < b を動くものとし C(c, f(c)), M(m, f(m))とかく.

[証明すべきこと]
>a < p < b をみたす点 P(p, f(p))に対し、「直線 AB と P との距離が最大となる」ことと「放物線 y=f(x) の点 P における接線と直線 AB が平行である」ことが同値であること

を示すためには
「c≠m ならば,(C と AB の距離) < (M と AB の距離)となる」
ことを示せば十分である.

[証明の概略]
c < m の場合のみ考える.(m < cも同様.)
このとき凸関数の性質により次の2つが成り立つ:
(i) 点 C は直線 AB の上側の領域にある.
(ii) (直線 CM の傾き) > α.
これらにより直線 AB と 直線 CM は点 C の左側(x軸負の方向)のある点 F(t, s) で交わることが分かる.つまり t < c.
点 C, 点 M の直線 AB への垂線と直線 AB の交点をそれぞれ D, N とすると
△FCD と △FMN は相似であり t < c < m より CD < MN.
つまり (C と AB の距離) < (M と AB の距離).

No.81541 - 2022/03/27(Sun) 20:49:22

Re: / 迫田
ご丁寧にありがとうございます。

>このとき凸関数の性質により次の2つが成り立つ:
>(i) 点 C は直線 AB の上側の領域にある.
>(ii) (直線 CM の傾き) > α.

(i)は自分の手で証明できました(凸性の定義でt=(b-c)/(b-a)とすればよい)が,(2)は証明できませんでした。
具体的には,どのような証明になるのでしょうか?

No.81545 - 2022/03/28(Mon) 15:50:38

Re: / 迫田
自分の手で証明することができました。
重ね重ね,ありがとうございます。

No.81550 - 2022/03/28(Mon) 18:20:37