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記事No.82654に関するスレッドです

マクスウェル方程式の境界条件について / 境界条件
スレチだったら申し訳ありません。
マクスウェル方程式の境界条件について。大学で電磁波の勉強をしているのですが,以下の第三種境界条件(混同境界条件)の式が導出できません。
題は媒質1が完全導体,媒質2が不完全導体の時の境界条件を一般化したものについてです。ネット上でも文献が少なく,いろいろ自分で式を変形しているのですが,なかなか難しいです。
大変初歩的な質問で恐縮なのですが,導出過程をしめしていただけないでしょうか。不足している情報があれば随時お答えいたします。

No.82654 - 2022/07/05(Tue) 12:25:39

Re: マクスウェル方程式の境界条件について / X
(1.55)の↑nとの外積を左から取ると
↑n×(↑n×↑E)=-ηZ[0]↑n×↑H (A)
((∵)↑n×↑n=↑0)
一方、マックスウェルの方程式から
∇×↑E=-μ[1](∂/∂t)↑H (電磁誘導の法則) (B)

質問内容には書かれていませんが
(∂/∂t)↑H=jω↑H
を仮定できるのであれば、

(B)より
↑H=-{1/(jωμ[1])}∇×↑E
これを(A)に代入すると
↑n×(↑n×↑E)={ηZ[0]/(jωμ[1])}↑n×(∇×↑E) (A)'
ここで
Z[0]=√(μ[0]/ε[0])
k[0]=ω√(ε[0]μ[0])
により
Z[0]/ω=(1/k[0]){√(ε[0]μ[0])}√(μ[0]/ε[0])
=μ[0]/k[0]
これを(A)'に代入して
↑n×(↑n×↑E)={ημ[0]/(k[0]μ[1])}↑n×(∇×↑E) (A)"
更に条件から
μ[r1]=μ[1]/μ[0]
に注意すると(A)"は
↑n×(↑n×↑E)={η/(jk[0]μ[r1])}↑n×(∇×↑E)
∴(jk[0]/η)↑n×(↑n×↑E)=(1/μ[r1])↑n×(∇×↑E)
となり、(1.56)を得ます。



似たような変形を(1.54)に行えば(1.57)を得られると思います。
但し、こちらに使うマックスウェルの方程式は
∇×↑H=ε[1](∂/∂t)↑E (つまり、アンペールの周回積分の法則の方)
で、これも
(∂/∂t)↑E=jω↑E
が仮定できれば
∇×↑H=jωε[1]↑E
となりますので、これを使って、(1.54)から↑Eを消去していきます。

No.82658 - 2022/07/05(Tue) 18:07:02