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記事No.87903に関するスレッドです

高校数学 数列 / きりん
こんばんは。初めまして。高3生です。
添付ファイルの問題がわからないので、教えてください。まず、問題文の「すべての表の個数」という意味がよくわかりません。

お忙しいところ申し訳ありませんが、できれば1,2,3全ての解説をよろしくお願い致します。

No.87903 - 2024/04/20(Sat) 01:17:31

Re: 高校数学 数列 / X
>>すべての表の個数〜
例えばk=3のとき、問題の上部のような表で
考えられるのは
1,2,3
3,2,1
とか
5,4,3
2,8,6
といったように無数にありますよね。
そのように無数にある表のうち、
(i)(ii)(iii)を満たすものの個数をA[n.k]とする。
と言っています。

現在の高校数学の過程では学習範囲に入っていませんが
言葉を変えると、この問題ではA[n,k]の定義として

全ての成分が整数である2行k列の行列に対し
成分が(i)(ii)(iii)の条件を満たすものの個数
をA[n,k]とする

ということと同等のことを言っています。
(興味があれば、行列、というキーワードを
ネット検索してみて下さい。)

No.87904 - 2024/04/20(Sat) 07:44:03

Re: 高校数学 数列 / きりん
返信ありがとうございます!
大学受験に向けて、今までたくさん問題を解いてきましたが、今まで見たことの無い問題で戸惑いました。学習範囲に入っていないんですね…。
じっくり考えてみます。ありがとうございました!

No.87905 - 2024/04/20(Sat) 08:34:23

Re: 高校数学 数列 / IT
> 大学受験に向けて、今までたくさん問題を解いてきましたが、今まで見たことの無い問題で戸惑いました。学習範囲に入っていないんですね…。

「行列」が現在の高校数学の学習課程に入っていないことと、この問題が現在の高校数学の学習課程に入っているかどうかは、少し別のことだと思います。
表現として二重数列が「行列」と同一視されることはあるとは思いますが。

No.87907 - 2024/04/21(Sun) 08:43:17

Re: 高校数学 数列 / 黄桃
行列も二重数列も使わず、ただの数え上げです。

問題の意味はXさんが説明していますので重複しますが、意味がわかりにくい時は具体例で考えましょう。
例えば n=3, k=2について考えます。
a1,a2の並べ方が
11 12 13 22 23 33
の6通り、b1,b2の並べ方も同じく6通りで、両方を上下に並べると6x6=36通りの表ができますが、そのうち、どこかの上下で(k=2の場合は一方と他方になりますが)、上の方が大きい、下の方が大きい、のどちらも起こっている表が何個かありますが、その個数をA3,2と書きます、という意味です。

表の例をあげると、
11
12
であれば、下の方が大きい場合は2列目にありますが、上の方が大きい場合がないので、ダメです。
13
22
であれば、1列目は下が大きく、2列目は上が大きいのでOKです。

(1)
条件を書き下すと
1<=a1<=a2<=n
かつ
1<=b1<=b2<=n
かつ、
a1<b1 or a2<b2
かつ
a1>b1 or a2>b2
となります。
最後の2つの部分は、a1<b1とa1>b1は両立しないので、結局
(A)a1<b1 かつ a2>b2
または
(B)a1>b1 かつ a2<b2
と書き換えられます。
(A)の時、a1<b1<=b2<a2
(B)の時、b1<a1<=a2<b2
となります。いずれの場合もn<3 であればこのような場合はありません。以下、n>=3とします。
(A)の場合、b1=b2 の場合がやっかいなので、場合分けします。
(A-1) b1<b2 の時。このとき、a1<b1<b2<a2 だから、1-nの数から4つ選ぶ場合の数と1対1対応します。つまり、このような場合の数は nC4です。
(A-2) b1=b2 の時 a1, b1=b2, a2 の相異なる3つの数を 1-n の中から選ぶので、nC3通りとなります。
以上から、この場合は nC4+nC3 通りです。
(B)の場合は、よく見ると、a,bを入れ替えた形になっているので、(A)の場合の議論をa,b入れ替えればOKです。つまり、この場合の数も nC4+nC3通りです。
したがって、全部で 2*(nC4+nC3)=(1/12)(n+1)n(n-1)(n-2)...答 n=1,2の場合もこれに含まれる。

#最終的な答えが2*(n+1)C4 なので、(A-1),(A-2)に分けなくても簡単に計算する方法があるかもしれない。

(2)
(1)の(B)の場合で議論したように、
aとbを入れ替える(表の上下を反対にする)と、同じ性質の表になる(i,jが反対になる:ai>bi だったのが ai<bi, aj<bj だったのが aj>bjとなる)。
しかも上下入れ替えたものが元と同じになることはない(i,j列で大小関係が変わっている)。
したがって、例えば、(iii)を満たす最小のi,jについて、i<j であるような表とi>jであるような表はちょうど同じ数だけあるので、全体の数は偶数である。

(3)
面倒ですが、(iii)を(1)と同様に場合分けします。
(1-1)a1>b1 or (1-2)a2>b2 or (1-3)a3>b3
(2-1)a1<b1 or (2-2)a2<b2 or (2-3)a3<b3

ありうる場合は次の6通りですが、そのうち3つの場合だけ数えれば(2)により2倍すればOK.
(1-1)(2-2) b1<a1<=a2<b2
(1-1)(2-3) b1<a1<=a3<b3
(1-2)(2-1) a1<b1<=b2<a2 (1-1)(2-2)で、a,bを入れかえたもの
(1-2)(2-3) b2<a2<=a3<b3
(1-3)(2-2) a2<b2<=b3<a3 (1-2)(2-3)で、a,bを入れかえたもの
(1-3)(2-1) a1<b1<=b3<a3 (1-2)(2-3)で、a,bを入れかえたもの

いずれの場合も、3つの相異なる数が必要だから、一番小さいのが1、2番目が2で必ず等号が成立、最後が3と決まります。

(1-1)(2-2)の場合。
b1=1,a1=a2=2, b2=3
よって、b3=3が決まり、 a3=2 or 3 しかないので、2通り

(1-1)(2-3)の場合
b1=1,a1=a3=2, b3=3
a2=2が自動的にきまり、b2は1,2,3いずれでもOK 3通り

(1-2)(2-3) b2<a2<=a3<b3 の場合
b2=1,a2=a3=2, b3=3 が決まり、b1=1が自動的に決まり、a1=1 or 2だから2通り。

以上を合わせて 7通り

これの2倍が求める答だから14通り...答

#出題者の意図としては、(1)をしっかり自分で理解していれば、(3)で
#「k=2の時で既に3つの異なる数が必要になっているから、
#上限が3のn=3の場合なら、かなり制約されるのでは?」
#とわかるはず、だと思います。
#なお、An,3を求めようとしたら、Σk^4が必要になり、計算する気が失せました。

##ちょっとレベルの高い数学の入試問題は基本的には解法未知の問題です。
##その解き方(取り組み方)を見ることで受験生の能力を判断しようとしています。

No.87918 - 2024/04/22(Mon) 23:31:03