2005年鹿児島大学理学部AO問題なのですが、(4)からの証明をどう書けば良いか分かりません。教えて下さいm(_ _)m
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No.77585 - 2021/08/13(Fri) 16:35:20
| ☆ Re: 対称式の証明問題 / ast | | | (4) 対称性: F(y,x)=f(y,x)-f(y+x,0)=f(x,y)-f(x+y,0)=F(x,y). 次数: f(x,y) の最高次項は x^k*y^(n-k) の定数倍 (を k=0,…,n について加えた和) の形をしているから, x に x+y, y に 0 を代用したとき (つまり f(x+y,0) の最高次項として) 残るのが k=n としたときの (x+y)^n に由来する項のみであり, ここで (x+y)^n は (x,y に関して) n 次であるから, F(x,y) の次数が n を超えることはない.//
(5) F(x,0)=f(x,0)-f(x+0,0)=0; F(0,y)=f(0,y)-f(0+y,0)f(y,0)-f(y,0)=0. (∵f(0,y)=f(y,0) は f の対称性による)
(6) (5) により, F(x,y) は x で割り切れ, かつ y で割り切れることがわかるが, x と y は共通因数を持たない (互いに素である) から, したがって F(x,y) は xy で割り切れる. 次数は xy の次数 2 だけ下がる.
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No.77587 - 2021/08/13(Fri) 17:32:27 |
| ☆ Re: 対称式の証明問題 / ast | | | (7) g(x,y):=F(x,y)/β, h(α):=f(α,0) と書けば (6) より g(x,y) は x,y の整式で, xy*g(x,y)=f(x,y)-f(x+y,0) すなわち f(x,y)=f(x+y,0)+xy*g(x,y)=h(α)+β*g(x,y) と書ける. g(x,y)=c (定数) となるならばこれで終了. そうでないとき, (6) の通り g(x,y) は対称式であるから, g(x,y) に対して同じことを繰り返せば帰納的に g(x,y) の次数が 1 以下の場合に帰着されるが, その場合は (3) で既に示したので, 帰納法が完成する.
# こういう記述は大学レベルだとよくある (無限降下法とか調べると似たような記述にヒットすると思う) けど, # 高校数学的な定型文にするのは面倒だな余計わかりにくい気がする. ## その場合, 帰納法の仮定は「次数が 2 以上低い任意の対称式が α,β の整式に書ける」かな.
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No.77588 - 2021/08/13(Fri) 17:51:10 |
| ☆ Re: 対称式の証明問題 / ひで | | | astさん、有難うございます。 (7)の使われている記号の確認なのですが、*はかけ算で宜しいでしょうか? また、:= の記号は何でしょうか?
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No.77589 - 2021/08/13(Fri) 19:05:41 |
| ☆ Re: 対称式の証明問題 / ast | | | はい, "*" は掛け算です. ":=" は「左辺を右辺で定義する」という意味です.
# ":=" の左右逆で「右辺を左辺で定義する」 "=:" もあります. # いろいろ計算していった結果を別の文字で置きたいときには "=:" を使うと便利です.
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No.77590 - 2021/08/13(Fri) 19:19:52 |
| ☆ Re: 対称式の証明問題 / ast | | | (4) の次数について, (訂正ではありませんが) 以下のような述べ方が簡潔でいいかもしれません.
一般に, (x+y)^k (k=0,…,n) は (x,y に関して) 斉 k-次である (つまり k-次の項のみからなる) から, f(x+y,0) の (x,y に関する) 次数は f(x,y) の x に関する次数と等しく, それは高々 n-次である. したがって, f(x,y)-f(x+y,0) は高々 n-次.
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No.77595 - 2021/08/14(Sat) 05:55:31 |
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