数学Bのベクトル方程式の1次独立で質問があります。よろしくお願いします。
Q1 教科書、参考書の↑OAと↑OBは一次独立についての質問です。
「↑OP=s↑OA+t↑OB 点Pが直線AB上にある⇔s+t=1」……(※) と教科書や参考書に書いてありますが、 「↑OAと↑OBは一次独立だから, ↑OP=s↑OA+t↑OB点Pが直線AB上にある⇔s+t=1」 のように一次独立を入れないといけないと思うのですが、どうなのですか。
O(0,0),A(0,1),B(0,2),P(0,3)のようにO,A,Bが一直線上にあるときは、 s=1,t=1でs+t=2 ↑OP=s↑OA+t↑OB=↑OA+↑OB
s=-3,t=3でs+t=0 ↑OP=s↑OA+t↑OB=-3↑OA+3↑OB
となりs+t=1以外のものがでてきます。
「↑OP=s↑OA+t↑OB 点Pが直線AB上にある⇔s+t=1」……(※) が成り立ちません。
Q2 問題集の解答で↑OAと↑OBは一次独立についての質問です。
以下の問題(問題集)で解答がありますが、(ア)の「点Dは直線AB上にあるから, 2k/3+k/6=1」の前に 「↑OAと↑OBは一次独立だから」を書くべきではないですか。
[問題] △OABにおいて,辺OBの中点をM,線分AMを1:2に内分する点をCとし,直線OCと辺ABの交点をDとする。 このとき,OC:ODを求めよ。
[解答] AC:CM=1:2より,↑OC=(内分の計算、途中計算を省略しました)=2/3↑OA+1/6↑OB
点Dは直線OC上にあるから,実数kを用いて ↑OD=k↑OC=k(2/3↑OA+1/6↑OB)=2k/3↑OA+k/6↑OB
点Dは直線AB上にあるから, 2k/3+k/6=1 ……(ア)
よってk=6/5 ↑OD=6/5↑OCより OC:OD=5:6
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No.72838 - 2021/02/13(Sat) 20:52:58
| ☆ Re: ベクトル方程式の1次独立 / 黄桃 | | | A=Bなら直線ABが決まりませんので、そうでないとします。
(※)は、よく読むと、 (☆)Pが直線AB上にある⇔ ↑OP=s↑OA+t↑OB, s+t=1 を満たす実数s,tが(ただ1組)存在する と書いてあるはずです。
これは、↑OAと↑OBは一次独立かどうかとは無関係に成立します。 O(0,0),A(0,1),B(0,2),P(0,3)の場合、s=-1,t=2 です(ABを2:1に外分する点がP)。
Q2も同様で、(ア)を満たすkが存在することがDがAB上にあるということで、実際kがみつかったわけです。
#Pが直線AB上にある #⇔↑OP=k(↑OA-↑OB)+↑OB となる実数kが(ただ1つ)存在する #⇔↑OP=k↑OA+(1-k)↑OB となる実数kが(ただ1つ)存在する #⇔(☆) (s=k, t=1-k と対応) #以上どこにも、↑OAと↑OBが一次独立は使ってません。 #↑OA-↑OBが方向ベクトルであること、つまり0ベクトルでないこと、だけが必要です。
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No.72861 - 2021/02/14(Sun) 01:49:15 |
| ☆ Re: ベクトル方程式の1次独立 / TOM | | | (※)は、よく読むと、 (☆)Pが直線AB上にある⇔ ↑OP=s↑OA+t↑OB, s+t=1 を満たす実数s,tが(ただ1組)存在する と書いてあるはずです。
↑ これは 「↑OAと↑OBは一次独立」と書かないと 「↑OP=s↑OA+t↑OB点Pが直線AB上にある⇔s+t=1、s+t=0,s+t=2,などs+tが無数にある。」 になってしまい誤りになると思います。
「↑OAと↑OBは一次独立」がないと↑OP=s↑OA+t↑OBはsとtは無数にありますので、 「↑OP=s↑OA+t↑OB点Pが直線AB上にある⇔s+t=1、s+t=0,s+t=2,などs+tが無数にある。」 になってしまい誤りになると思います。
「↑OAと↑OBは一次独立」を書かないのであれば必要条件になってしまい 「Pが直線AB上にある ⇚ ↑OP=s↑OA+t↑OB, s+t=1 を満たす実数s,tが(ただ1組)存在する」……(イ) ではないですか。
しかし、(イ)を利用して[問題][OC:ODを求めよ] を解くのは誤りでsとtが1組になること(必要十分条件)を考えるので、「↑OAと↑OBは一次独立」 を書かないとだめだと思いますがどうですか。
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No.72868 - 2021/02/14(Sun) 08:25:20 |
| ☆ Re: ベクトル方程式の1次独立 / 黄桃 | | | > 「↑OP=s↑OA+t↑OB点Pが直線AB上にある⇔s+t=1、s+t=0,s+t=2,などs+tが無数にある。」 これは、 ↑OP=s↑OA+t↑OB と書かれている場合、つまり、O,A,B,s,t が与えられている場合に 点Pが直線AB上にある からといって s+t=1 とは限らない、といいたいのですよね。つまり、↑OP=s↑OA+t↑OBを満たすO,A,B,P,s,t に関する条件として、 点Pが直線AB上にある と s+t=1 は同値でない、といいたいのですね。それはその通りです。
そのことと (*)「Pが直線AB上にある⇔ ↑OP=s↑OA+t↑OB かつ s+t=1 を満たすs,tが存在する」 とは違うことを意味しています。 (*)はO,A,B,Pが与えられている時に Pが直線AB上にある ことと ↑OP=s↑OA+t↑OB かつ s+t=1 を満たすs,tが存在する ことが同値だと言っています。s+t=0やs+t=2を満たすs,tについては、考えていません。
#点(x,y)が単位円上にある⇔ x=cos(t), y=sin(t), 0≦t<2π となるtが存在する #という命題に対し、(1,0)=(cos(4π),sin(4π))というように0≦t<2πを満たさない t があります #と文句をいっているようなものです。
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No.72874 - 2021/02/14(Sun) 12:34:27 |
| ☆ Re: ベクトル方程式の1次独立 / TOM | | | (*)「Pが直線AB上にある⇔ ↑OP=s↑OA+t↑OB かつ s+t=1 を満たすs,tが存在する」 とは違うことを意味しています。 (*)はO,A,B,Pが与えられている時に Pが直線AB上にある ことと ↑OP=s↑OA+t↑OB かつ s+t=1 を満たすs,tが存在する ことが同値だと言っています。s+t=0やs+t=2を満たすs,tについては、考えていません。
なんとなくわかりました。 しかし
Q3 これまでの話では 「Pが直線AB上にある⇔ ↑OP=s↑OA+t↑OB かつ s+t=1 を満たすs,tが存在する」 は1次独立を書かなくてもよいということですが、以下の[解答1][解答2]で(う)(え)の部分のように1次独立を書いてあります。(別の参考書で書いていないものもあります。) 以下の解答では1次独立を書いていなくても正解としていいのですか。
Q4 ↑OP=s↑OA+t↑OB かつ s+t=1 を満たすs,tが存在する ことが同値だと言っています。s+t=0やs+t=2を満たすs,tについては、考えていません。 つまりs+t=0やs+t=2になってもよいということでよね。 s+t=0やs+t=2になってもよいということで[問題1][問題2]ではs+t=0、s+t=2でもよいと答えが無数にでてきますが、いいのですか。
平面ベクトルの解答の(う)の部分で「↑AB,↑AQは1次独立であること」を書いてある問題があります。
[問題1] △ABCにおいて,辺ABの中点をP,辺ACを1:2に内分する点をQとする。さらに, 線分BQと線分CPの交点をRとする。↑ARを↑AB,↑ACを用いて表せ。
[解答1] 3点C,R,Pは同一直線上にあるから, ↑AR=(1-s)↑AC+s↑AP……?@ と表せる。 ここで, ↑AC=3↑AQ,↑AP=1/2↑ABであるから?@に代入して ↑AR=(1-s)(3↑AQ)+s(1/2↑AB) =(3-3s)↑AQ+s/2↑AB
ここで,↑AB,↑AQは1次独立であり,……(う) 点Rは直線BQ上にあるから, (3-3s)+s/2=1 ⇔ s=4/5 したがって ↑AR=1/5↑AC+4/5↑AP=2/5↑AB+1/5↑AC
同じように空間ベクトルの解答の(え)の部分で「↑OA,↑OM,↑ONは1次独立であること」を書いてある問題があります。
[問題2] 四面体OABCの辺OBを3:2に内分する点をM,辺OCを1:2に内分する点をN,三角形ABCの重心をGとする。 平面AMNと直線OGの交点をPとするとき,↑OPを↑OA,↑OB,↑OCを用いて表せ。
[解答2] ↑OG=1/3↑OA+1/3↑OB+1/3↑OC 点Pは直線OG上の点であるから, ↑OP=t↑OGとなる実数tがある。 よって↑OP=t↑OG =t/3↑OA+t/3↑OB+t/3↑OC =t/3↑OA+t/3(5/3↑OM)+t/3(3↑ON) =t/3↑OA+5t/9↑OM+t↑ON ↑OA,↑OM,↑ONは1次独立であり,……(え) 点Pは平面AMN上にあるから, t/3+5t/9+t=1 ⇔ t=9/17 したがって ↑OP=3/17↑OA+3/17↑OB+3/17↑OC
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No.72884 - 2021/02/14(Sun) 18:32:52 |
| ☆ Re: ベクトル方程式の1次独立 / 黄桃 | | | 私には、これ以上はもう繰り返しの説明しかできませんので、これで最後にします。
Q3の解答1では、?@で決まったsを用いて ↑AR =(3-3s)↑AQ+s/2↑AB と表せる、といっており、これはなにか知らないけど確定した実数sとして扱っています。 だから、↑OP=s↑OA+t↑OB をみたす O,A,B,s,t に関する条件として、点Pが直線AB上にある条件を使おうとしているのです。 そのため、↑OA,↑OBが1次独立を付け加えないと、s+t=1 が言えないのです。 解答2も同様。O,A,M,N,P,t に関する条件を用いたからです。
最初の解答(ア)の部分は、厳密には、もし(ア)を満たすkがあれば Dは直線AB上にある、というべきで、実際k=6/5ならそれをみたしているからOKで、このkは同時に↑OD=k↑OCも満たしている、という論理です。 こちらの場合は、「…となるkが存在する」というO,A,B,C,Dに関する条件で押し通して、最後でkが確かに存在する、としているわけです。
だから、これと同じ論理を解答1,2で使っても構いません。何に関する条件として使ったかの違いで、どちらか一方だけが正しいというわけではありません。
確かに、「…が存在する」という形の条件を扱うのは面倒なので、それを避けるというのはアリかもしれません。だから理解できないなら、1次独立だからをつけるのが正しい、と考えてもいいでしょう(つけたからと言って多分減点はされないでしょう)。ただ、どうせ将来(現在も?)軌跡の問題などで必要となる考え方なので、理解するよう努力することをお勧めします。
この議論が将来、ためになることを祈ってさようなら。
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No.72894 - 2021/02/14(Sun) 21:12:16 |
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