(3)がよく理解できません. (1)は P=((1,1,1),(0,1,2),(0,0,1))
(2)は F(1)=2 F(x)=x+1 F(x^2)=x^2+1 から A=((2,1,1),(0,1,0),(0,0,1)
となりました. よろしくお願いします.
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No.67572 - 2020/07/04(Sat) 17:03:40
| ☆ Re: 線形代数学について / ast | | | 縦横の区別の便宜を図るためここでは, 行列およびベクトルは行ごとに表示し, セミコロン";"で行送りを表すことにします. 例えば縦ベクトルは (x;y;…;z) のようになります.
基本事項の確認として: [0] 基底 {e_1,…, e_n} に関して座標 (a_1,…,a_n) を持つ一般のベクトルを形式的に (e_1,…,e_n)(a_1;…;a_n) と内積のように書くことにすると, 線型写像 φ (これは基底変換でも座標変換でもいい) の表現行列が A_φ であるとは φ((e_1,…,e_n)(a_1;…;a_n)) = (e_1,…,e_n)(A_φ)(a_1;…;a_n) と書けることです (右辺は行列の積). [1] φ が基底変換のときは, 任意の (a_1;…;a_n) に対して φ((e_1,…,e_n)(a_1;…;a_n)) = (e'_1,…,e'_n)(a_1;…;a_n) となるものを言っているので, (e'_1,…,e'_n)=(e_1,…,e_n)(A_φ) で計算できます (行列は右から掛ける) [2] φ が座標変換というのは固定した基底 {e_1,…, e_n} に対して φ((e_1,…,e_n)(a_1;…;a_n)) = (e_1,…,e_n)(a'_1;…;a'_n) を考えてるということなので, (a'_1;…;a'_n)=(A_φ)(a_1;…;a_n) となります (行列は左から掛ける)
念のため: (1) (1,x+1,(x-1)^2)=(1,x,x^2)P から P=((1,1,1);(0,1,-2);(0,0,1)). (2) f(x)=a+bx+cx^2 が F によってうつされる先は F(f(x))=f(x+1)=a+b(x+1)+c(x+1)^2=(a+b+c)+(b+2c)x+cx^2 なので, (a+b+c;b+2c;c)=A(a;b;c) から A=((1,1,1);(0,1,2);(0,0,1)).
さて(3)ですが, (2) により F((1,x,x^2)(a;b;c)) = (1,x,x^2)A(a;b;c) が求まっているので, これを利用して F((1,x+1,(x-1)^2)(a';b';c')) = (1,x+1,(x-1)^2)B(a';b';c') (ただし, a',b',c' は (1,x,x^2)(a;b;c)=(1,x+1,(x-1)^2)(a';b';c') を満たす) となる B を求めればよい, という話になります.
問題文にあるヒント「(1) を利用して」というのは, (1) で (1,x+1,(x-1)^2)=(1,x,x^2)P となることが分かっているということ, またこのとき同時に, (1,x+1,(x-1)^2)P^(-1)=(1,x,x^2) です (P が正則であることは基本事項なので確認しましょう) のでこれも用います.
すると, 以下のような計算が成立します:
F((1,x+1,(x-1)^2)(a';b';c'))= F((1,x,x^2)P(a';b';c')) = (1,x,x^2)A(P(a';b';c')) = (1,x+1,(x-1)^2)P^(-1)A(P(a';b';c')).
この式の一番左と一番右の辺だけみれば, 欲しい式である F((1,x+1,(x-1)^2)(a';b';c')) = (1,x+1,(x-1)^2)B(a';b';c'), が現れたことが理解できます. すなわち, B に関する F の表現行列は B:=P^(-1)AP=((1,1,-3);(0,1,2);(0,0,1)) です.
# 具体的な成分は参考までに挙げましたが, 計算間違いの可能性が有りますので, 鵜呑みにせず確認してください.
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No.67578 - 2020/07/04(Sat) 19:15:51 |
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