以下の問題の(3)が分かりません。
a,b,c,dを定数とする。またwはx,y,zから w=ax+by+cz+dによって定まるものとする。以下の命題を考える。
命題1: x≧0かつy≧0かつz≧0 ⇒ w≧0
命題2: 「x≧0かつz≧0」または「y≧0かつz≧0」 ⇒ w≧0
命題3: z≧0 ⇒ w≧0
以下の問いに答えよ。
(1) b=0かつc=0のとき、命題1が真であれば、a≧0かつd≧0であることを示せ。
(2) 命題1が真であれば、a,b,c,dはすべて0以上であることを示せ。
(3) 命題2が真であれば、命題3も真であることを示せ。
という問題なんですが、これは青チャートの総合演習にも載っている問題です。なので答えも書かれてあるんですが、(1)と(2)は解答を見たら理解できたのですが、(3)が解答を見ても理解できません。
(3)の解答を以下に載せます。
命題2が真であるとする。 この時、「x≧0かつy≧0かつz≧0」は 「x≧0かつz≧0」または「y≧0かつz≧0」 に含まれるから、命題1も真である。 よって、(2)から a≧0,b≧0,c≧0,d≧0 命題2が真であるから、 y=z=0の時 w=ax+d≧0 この不等式は、全ての実数xに付いて成り立つ。 よって、関数w=ax+dのグラフを考えると a=0かつd≧0 また、命題2が真であるから、x=z=0の時・・・・(A) w=by+d≧0 この不等式も全ての実数yについて成り立つから b=0かつd≧0 ゆえに、a,b,c,dについて a=0,b=0,c≧0,d≧0・・・・・・・(あ) a=b=0であるから w=cz+d c≧0,d≧0であるから、z≧0のとき w=cz+d≧0 したがって、命題2が真であれば、命題3も真である。
この解答の(あ)の部分が分かりません。 (あ)の証明をする前に(A)の箇所で命題2が真と言っているので、 命題2の「x≧0かつz≧0」と「y≧0かつz≧0」の部分を言っているのだと思っています。
仮にそうだとすると、 「x≧0かつz≧0」・・・(い) または 「y≧0かつz≧0」・・・(う) の(い)と(う)は、それぞれ別物だと思うので、(い)(う)の結果である a=0かつd≧0 と b=0かつd≧0 もそれぞれ別物であり、最終的に a=b=0かつc≧0かつd≧0 とはならないと思うんですが。 なぜ(い)と(う)の結果を「かつ」とまとめていいのでしょうか。 宜しくお願いします。
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No.61224 - 2019/09/09(Mon) 21:56:29
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / らすかる | | | 命題2が真とは 『x,y,zにどんな値を持ってきても、 「x≧0かつz≧0」か「y≧0かつz≧0」のうち少なくとも一つを満たせば、 必ずw≧0となる。』 という意味ですよね。 ですから、 y=z=0の場合に満たすのだからa=0かつd≧0である。 さらにx=z=0の場合も満たすのだからb=0かつd≧0である。 命題2はこのどちらの場合でも常に成り立つといっているのだから、 a=0かつb=0かつd≧0でなければならない、 ということになります。
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No.61226 - 2019/09/09(Mon) 22:53:00 |
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / IT | | | a,b,c,dは、 「「x≧0かつz≧0」または「y≧0かつz≧0」 ⇒ w≧0」 を満たす。
を書き換えると
a,b,c,dは、 「「x≧0かつz≧0」 ⇒ w≧0」 を満たす。 かつ 「「y≧0かつz≧0」 ⇒ w≧0」 を満たす。
という説明ではどうでしょうか?
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No.61227 - 2019/09/09(Mon) 23:09:44 |
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / 田中一郎 | | | >>ITさん 掲示板は違いますが、以前にも同じ質問をしてITさんから今回と同じ回答を貰いました。その時は分かった気になっていたのですが、改めて考えるとやはり意味が分からず今回再度質問した次第です。
>>らすかるさん 例えば y=z=0 かつ x<0 の場合はどうなるんでしょうか。 この場合、a=0かつd≧0 になりますが、 x<0 なので b=0とは必ずしも言えない、のではないでしょうか。 そうなると、y=z=0 かつ x<0 の時、命題2は真となるが、a=0かつb=0かつd≧0 とは言えないんではないでしょうか。
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No.61230 - 2019/09/09(Mon) 23:57:44 |
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / らすかる | | | > 例えば y=z=0 かつ x<0 の場合はどうなるんでしょうか。 命題2は 「x=z=0」でも「y=z=0」でも成り立つ命題です。 ですから「y=z=0 かつ x<0 の場合」だけを言っても意味がありません。 「x=z=0」で成り立つからb=0かつd≧0 そのうえ「y=z=0」でも成り立つからa=0かつd≧0 つまり『「x=z=0」でも「y=z=0」でも成り立つ』ためには a=b=0かつd≧0でなければなりません。 もしa≠0だとしたらy=z=0,x≠0のときに命題2が成り立たなくなります。 もしb≠0だとしたらx=z=0,y≠0のときに命題2が成り立たなくなります。 ですから「条件を満たす任意のx,y,zで常に命題2が成り立つ」ためには、 a=0かつb=0でなければなりません。
この論理が理解できないのでしたら、もっと簡単な例で考えてみてはどうでしょうか。
命題Aを『x=1またはy=1ならば(x-a)(y-b)=0が成り立つ』とする。 命題Aが真となるようなa,bを求めよ。 ↓ x=1のときにyが何であっても成り立つのだから、a=1でなければならない。 y=1のときにxが何であっても成り立つのだから、b=1でなければならない。 よってa=1かつb=1。 これは理解できますか?
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No.61231 - 2019/09/10(Tue) 00:02:26 |
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / IT | | | >掲示板は違いますが、以前にも同じ質問をしてITさんから今>回と同じ回答を貰いました。
やはりそうでしたか 。どおりで見覚えがありました。いつごろどの掲示板でしたか?
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No.61234 - 2019/09/10(Tue) 03:10:37 |
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / 黄桃 | | | 2次元空間では第1象限、第2象限、第3象限、第4象限というのがありました。 同様のことは、3次元空間中でも考えられます。 「x≧0かつy≧0かつz≧0」 という領域は3次元空間を8つに分割したもの(以下このように分割したものの1つも「象限」と書きます)の1つです。 それに対して、 (*)「x≧0かつz≧0」または「y≧0かつz≧0」 という領域は、x,zが0以上yは何でもよい、という「象限」2つ分、とy,zが0以上でxは何でもよい、という「象限」2つ分、で 両者の共通部分は 「x≧0かつy≧0かつz≧0」という「象限」なので結局両方を合わせた(または、でつないだ)「象限」は合わせて3つ分です。 つまり、命題2の方が、命題1より、x,y,zがもっと広い範囲で同じ結論が得られる、といっているわけです。 そして、この範囲(*)の中に、「y=z=0, xは任意」つまり、x軸、および「x=z=0, yは任意」つまり、y軸も入っているわけです (よくわからなければxyzの3次元空間の図をかいて、各領域がどこになるか確認してください)。 したがって、x軸上の点でも、y軸上の点でも同じ結論w≧0が得らえるのです。
#ITさん: #命題論理であれば、 (P∨Q)⇒R は、(P⇒R)∧(Q⇒R)と同値ですが、高校数学での条件文は「命題」といっても、実は全称命題なので、 #∀x((P(x)∨Q(x))⇒R(x)) からいえるのは、∀x((P(x)⇒R(x))∧(Q(x)⇒R(x)))であって、∀x(P(x)⇒R(x))∧∀x(Q(x)⇒R(x))ではありません。 #おそらく、ITさんの言いかえを、ITさんは前者の意味で、田中一郎さんは後者の意味で解釈しているのではないでしょうか。
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No.61237 - 2019/09/10(Tue) 05:39:32 |
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / IT | | | >>黄桃さん > #∀x((P(x)∨Q(x))⇒R(x)) からいえるのは、∀x((P(x)⇒R(x))∧(Q(x)⇒R(x)))であって、∀x(P(x)⇒R(x))∧∀x(Q(x)⇒R(x))ではありません。
いろいろ考えましたが、 ∀x((P(x)⇒R(x))∧(Q(x)⇒R(x)))と ∀x(P(x)⇒R(x))∧∀x(Q(x)⇒R(x))は同値のような気がするのですが?
なお、下記の「述語論理の恒真式」に ∀X(P(X))∧∀X(Q(X))⇔∀X(P(X)∧Q(X))も恒真となる。とあります。 http://www.sist.ac.jp/~kanakubo/research/reasoning_kr/predicate_logic.html
また、下記の31ページに 定理42. P,Qを集合X上で定義された1変数述語とする. そのとき, 次のことが成り立つ. ∀(xP(x))∧∀(xQ(x))⇔∀x(P(x)∧Q(x)) とあります。 (今回は1変数ではないので違うかも知れませんし、このテキストが間違っているかも知れませんが)
http://www.code.cei.uec.ac.jp/Class/dismath/dismath2007/L200711072logp78.pdf
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No.61248 - 2019/09/10(Tue) 19:44:45 |
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / 田中一郎 | | | >>ITさん 「数学の葦」という掲示板で1年前?位に質問しました。 でもあそこのサイトは古い物から消されていくのでもう残ってないです。 メモだけは残っているのですが、それを見ても分からなかったので、今回再度質問させて頂きました。
>>らすかるさん、黄桃さん 回答ありがとうございます。 お二人のおかげで理解できました。 特に黄桃さんの3次元で考える発想には目から鱗でした。 なるほどそういう事かと具体的に図を書いて理解できました。 長年の疑問が漸く解けました。
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No.61249 - 2019/09/10(Tue) 22:12:49 |
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / 田中一郎 | | | すみません、やっぱり理解できません。
>>黄桃さん (*)「x≧0かつz≧0」または「y≧0かつz≧0」 なので、 「x=z=0, yは任意」つまりy軸 「y=z=0, xは任意」つまりx軸 になるのは理解出来るんですが、 「x=z=0, yは任意」の時、b=0かつd≧0 になるがa=0とは必ずしも言えない 「y=z=0, xは任意」の時、a=0かつd≧0 になるがb=0とは必ずしも言えない のではないかと思うんですが。 それぞれ別々の事でこれらをまとめていい理由が分かりません。
>>らすかるさん >つまり『「x=z=0」でも「y=z=0」でも成り立つ』ためにはa=b=0かつd≧0でなければなりません。 これは、A⇒Bという命題があるとしたら、B⇒Aが真という事になってしまわないでしょうか。
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No.61250 - 2019/09/10(Tue) 22:49:33 |
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / 田中一郎 | | | そして分からないとは言ったんですが、らすかるさんの
>命題Aを『x=1またはy=1ならば(x-a)(y-b)=0が成り立つ』とする。 >命題Aが真となるようなa,bを求めよ。 >↓ >x=1のときにyが何であっても成り立つのだから、a=1でなければならない。 >y=1のときにxが何であっても成り立つのだから、b=1でなければならない。 >よってa=1かつb=1。
という説明は理解出来るんです。 だから・・・あー今何か分かった気がします。 らすかるさんの簡単な例題のおかげで理解できそうです。
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No.61251 - 2019/09/10(Tue) 23:00:56 |
| ☆ Re: 数?T青チャート 総合演習9(3) お茶の水女子大 / 田中一郎 | | | 色々分からない所はあるのですが、らすかるさんの簡単な例題と同じように考えると理解はできます。 ただまだ自分の中で完全に理解できていないので、先に進めて何度か復習してからモノにしていこうと思います。 今回はありがとうございました。
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No.61252 - 2019/09/11(Wed) 00:20:41 |
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