おはようございます。
[問題1]で以下の[例題1]の解答と同じ解き方で必要条件を使って答えを求めたいのですが、うまくいきません。よろしくお願いします。
[例題 1] x≧y≧0をみたすべてのx,yに対してax+by≧0が成り立つために,定数a,bがみたすべき条件を求めよ.
[解答] x=1,y=0のとき ax+by=a≧0 x=1,y=1のとき ax+by≧0 ax+by≧0かつa≧0であることが必要である。……(ア) 逆に ax+by≧0かつa≧0とする. ax+by=a(x-y)+(a+b)y x-y≧0,y≧0よりax+by≧0 以上から, 求める条件は ax+by≧0かつa≧0である.
[問題1] すべてのxでx2+ax+1≧0が成り立つような定数aの値の範囲を求めよ。
[解答] 上の問題と同じようにxに好きな値を代入すると、 x=1を代入すると、a+2≧0つまり、a≧-2 x=2を代入すると、2a+5≧0つまり、a≧-5/2 x=3を代入すると、3a+10≧0つまり、a≧-10/3
これからa≧-2であることが必要である。……(イ) 逆にa≧-2のとき,……(ウ) (以下省略)
[質問1]
例題1の(ア)と問題1の(イ)は同じ方法ですが、(ア)は正解の範囲ax+by≧0かつa≧0がすぐに見つかるのに、(イ)では正解の範囲-2≦a≦2が見つかりません。 見つかるときと、答えがでないときの区別はどのように判断するのですか。
[質問2]
(イ)の所つまり(ウ)の前でどのようにa≧-2が誤りであると判断するのですか? また、a≦2はどうやって見つけるのですか?
もちろん、2次関数のグラフでx軸と交わらないことから、判別式D=a2−4・1・1<0から-2≦a≦2が求まるのはわかるのですが、これを利用しないで、上の例題 1と同じやり方をする場合どうするのですか?
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No.62163 - 2019/11/04(Mon) 11:25:41
| ☆ Re: 必要条件の求め方 / 黄桃 | | | 最初に、例題1の解答にある ax+by≧0の多くの部分はa+b≧0の誤りですね。
その上で、このような解法は、最初から思いつくものというよりは、いろいろ考察した結果みつけた近道と考えた方がいいです。
質問1について 図形的に考察すれば、ax+by≧0というのは、原点を通る直線でxy平面を分割した一方(*)。 x≧y≧0 は第1象限(原点、x軸含む)のうち、y=xより下側にある部分(**)。 (**)が(*)に含まれるということは、ちょうど ax+by=0 が x-y=0 に等しいときがギリギリだと推定でき、y=x上の点 x=y=1 を代入してみよう、となるわけです。 (x=y=1 でなくても x=y=2 でもいいわけです)
質問2について x^2+ax+1≧0 を変形して、 ax≧-x^2-1 とします。両辺をxで割ってaの範囲を決めたいと思うわけです。xの符号で場合分けして、相加相乗平均を利用すればx=±1の時が境界になるとわかります。 ここまでわかれば、次のようにできます。
x=1 の時、a≧-2, x=-1 の時 a≦2 より、-2≦a≦2 が必要。
x>0 の時 x^2+ax+1 =x(x+1/x+a) ≧x(2+a) (相加相乗平均) ≧0 (x>0, a≧-2)
x=0 の時、不等式は無条件に成立
x<0の時 x^2+ax+1 =(-x)((-x)+1/(-x)-a) ≧(-x)(2-a) (相加相乗平均) ≧0 (-x>0, a≦2) より十分でもある。
なお、いつでもこのような近道がみつかるとは限りません。たまたま見つかった(それで十分性も証明できた)場合に、ああうまくいった、となるだけです。
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No.62169 - 2019/11/04(Mon) 18:59:56 |
| ☆ Re: 必要条件の求め方 / akira | | | 「すべて成り立つときの問題」はいつも、好きな値を代入して必要条件を見つけて、十分条件を証明すれば 必ずうまくいくと勘違いしていました。たまたまうまくいっただけだったのですね。よくわかりました。 ありがとうございました。
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No.62172 - 2019/11/04(Mon) 22:26:57 |
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