初歩的な質問で申し訳ないのですが、 lim(n→∞)(1/2)^n=0ですが、数列の極限を習った際にはこれを数列an=(1/2)^nは0に収束するとよんでいました。 これは、「無限積」を考える場合と「数列an]を考える場合は区別するということなのでしょうか? たとえば、Ιf(x)-aΙ≦(1/2)^n→0(n→∞)ですが、これは今まで通り考えるということですか?
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No.55221 - 2018/11/25(Sun) 08:07:01
| ☆ Re: 無限積の収束の定義 / らすかる | | | 「lim(n→∞)(1/2)^n=0」と「数列an=(1/2)^nは0に収束する」は 書き方が違うだけで意味は全く同じだと思いますが、何か区別がありますか?
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No.55223 - 2018/11/25(Sun) 09:16:26 |
| ☆ Re: 無限積の収束の定義 / 坂下 | | | 無限積を考える際には部分積pnに対して、lim(n→∞)pn=pが存在して、p≠0の場合収束すると決めているからです。
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No.55236 - 2018/11/25(Sun) 11:50:27 |
| ☆ Re: 無限積の収束の定義 / ast | | | 例えば加法的な理論でも lim[n→∞]a_n = ∞ の場合は「極限は確定する」(振動ではない)が「収束しない」としますが, これには違和感ないはずだと思います (このように無限大を有限値と区別したほうが, いろんな主張がきれいに書けるとかなんとか, そういう理由は目にされた経験もあるのではないでしょうか). # もちろん場合によっては, 話をローカルなスコープに限定するという大前提のうえで # 特別の規約を設けて, ∞ になってもいいようにすることはあります.
非常におおざっぱな言い方をすると, 加法的理論と乗法的理論は exp と log で互いに行き来することができるので,「乗法的理論で極限が 0 に確定する」のは「加法的理論で極限が −∞ に確定する」と言っているのとほぼ等価なので, 乗法的理論で「極限が 0 のときは発散するということにする」のはむしろ自然なことだと思います.
また, 乗法的理論で p_n が p に収束すると言いたいときには「差が 0 に近づく」(lim[n→∞]|a_n − a| = 0) という加法的主張ではなく「比が 1 に近づく」: lim[n→∞] |p_n/p| = 1 という乗法的主張を用いるほうが自然でしょう. そうすると極限が 0 に確定してもさほどうれしくないという感じは伝わるのではないかと期待します.
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No.55237 - 2018/11/25(Sun) 15:31:06 |
| ☆ Re: 無限積の収束の定義 / らすかる | | | 数列a[n]=(1/2)^nとして lim[n→∞]a[n]=0は観点によって 「n→∞のとき数列は0に収束する」 「n→∞のとき無限積は0に発散する」 この「収束」「発散」という言葉の区別のことを言っているのですか? 言葉の区別だとすると 「|f(x)-a|≦(1/2)^n→0(n→∞)を今まで通り考える」 の意味がよくわかりません。「今まで通り」とは?
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No.55243 - 2018/11/25(Sun) 20:09:25 |
| ☆ Re: 無限積の収束の定義 / 坂下 | | | astさんのおっしゃってくださったことで少し考えていたことがはっきりしたのですが、 数列の極限で0に「確定」した場合を無限積の場合には0を「収束」とするとよくない場合があるから、(数列の場合の±∞同様に)「発散」すると定義しているだけか? ということです。
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No.55256 - 2018/11/26(Mon) 16:57:33 |
| ☆ Re: 無限積の収束の定義 / IT | | | そうですねastさんの説明の方が良い様な気がしますが、
「微分積分学」笠原 晧司 (著) サイエンス社では、無限積の収束・発散の定義のところで、以下のように説明していますので参考までに。
・・・・ (前略)
部分積P[n]=a[1]a[2]...a[n] に対して
・・・・ (中略)
注意 lim[n→∞]P[n]=0 のとき Πa[n]は、発散である. これはちょっと奇妙であるが,仮にlim[n→∞]P[n]=0を"収束"に入れると,あまりに無規則なものまで収束となって収拾がつかなくなる. たとえば0<r<1/2をみたすすべての有理数rに番号をつけて,r1,r2,...,rn,....とすると,rn<1/2だから0<p[n]<1/2^nでありlim[n→∞]P[n]=0となる. このようなものまで収束の仲間に入れるのはやめようというのである.
・・・・ (中略)
命題 Π[n→∞]a[n]が収束するための必要十分条件は,無限級数?納n→∞]log(a[n])が収束することである。 (以上 引用)
lim[n→∞]P[n]=0 のとき Πa[n]は、収束である.とした場合は、上の命題が成り立たなくなりますね。
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No.55259 - 2018/11/26(Mon) 18:34:39 |
| ☆ Re: 無限積の収束の定義 / 坂下 | | | 笠原微積分のp145の例8の(1+x)^αのマクローリン展開の導出で、 最初に「この右辺はn→∞のとき発散するから少し工夫を要する」とありますが、これは0に確定することを含めた無限積の発散のことを言っていて、 後半で→0として0に確定することを示しています。 これに少し違和感があったのですが、最初は1に確定することを含めて発散する可能性を考慮していて、最終的には右辺は0に確定するとしているだけなので問題ないのですね?
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No.55267 - 2018/11/26(Mon) 23:47:08 |
| ☆ Re: 無限積の収束の定義 / ast | | | 画像を見る限り, 無限積関係ない文脈ですね (話の骨だけ残すなら, |x|^n で割ったものが (n に関して) 有界なら |x|^n → 0 に従って全体が → 0 になると言ってる).
一応, > 最初に「この右辺はn→∞のとき発散するから少し工夫を要する」とあり の部分だけを切り取って無限積の話として述べるならば, 各因子は "1 より大きい" ので, 0 に確定する場合なんて考慮するはずがありません. #「因子がすべて "1 より大きい" 無限積」の加法的対応物は「"正" 項級数」です. # 正項級数が −∞ に発散すること (あるいは振動すること) を心配するのは変でしょう.
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No.55268 - 2018/11/27(Tue) 01:00:33 |
| ☆ Re: 無限積の収束の定義 / IT | | | 「無限積」として見るかどうかについては astさんのおっしゃるとおりだと思います。 各項は有限積なので「無限積」は出てきませんね。
また、 > 最初に「この右辺はn→∞のとき発散するから少し工夫を要する」とありますが、これは0に確定することを含めた無限積の発散のことを言っていて、 > 後半で→0として0に確定することを示しています。
最初の「この右辺」には|x| が絡んでなくて, 後半で→0となっている式CK(|x|/r)^(n-1)には|x|(<r<1 )が絡んでおり別ものです。
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No.55269 - 2018/11/27(Tue) 01:39:18 |
| ☆ Re: 無限積の収束の定義 / 坂下 | | | ありがとうございました。 自分でもう一度読み直します。
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No.55324 - 2018/11/29(Thu) 14:57:07 |
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