Oを原点とする以下の点を頂点とする立方体がある。 A(1,1,1)、B(-1,1,1)、C(-1,-,1,1)、D(1,-1,1)、E(1,1,-1)、F(-1,1,-1)、G(-1,-1,-1)、H(1,-1,1) この立方体に体積は8であるが、これを次の方法で求めなさい。
ADの中点をMとする。線分AM上の点I(1,tanθ,1)と原点を通る平面πの方程式はy=tanθxであるが、πと立方体の共通部分は長方形で、その面積は2/cosθである。積分変数をθとして、積分により立方体ABCD-EFGHの体積を求めなさい。
|
No.85073 - 2023/03/03(Fri) 00:06:40
| ☆ Re: 定積分と体積 / らすかる | | | dθの変化に対してz=tで切った図形の断面積はdθ/cosθなので 4∫[0〜π/4](2/cosθ)(dθ/cosθ) =8∫[0〜π/4](1/(cosθ)^2)dθ =8[tanθ][0〜π/4] =8
|
No.85074 - 2023/03/03(Fri) 04:01:46 |
| ☆ Re: 定積分と体積 / 優子 | | | ご解説ありがとうございます。
『dθの変化に対してz=tで切った図形の断面積はdθ/cosθなので』
ここが全然理解できないです。最初自分で計算した時は、
4∫[0〜π/4](2/cosθ)dθ
を計算して、それで8にならずに困っていたんですが、
『dθ/cosθ』
は一体、何を意味しているのでしょうか。
『積分変数をθとして、』
この指示は、2/cosθをθで積分しなさいってことだと思ったのですが、dθではなぜだめなんでしょうか。
|
No.85077 - 2023/03/03(Fri) 12:39:26 |
| ☆ Re: 定積分と体積 / らすかる | | | 説明に間違いがありました。まず 「dθの変化に対してz=tで切った図形の断面積はdθ/cosθなので」 は 「dθの変化に対してz=tで切った図形のx=1付近での幅はdθ/cosθなので」 に訂正します。 で、2/cosθを直接積分して出るものは、 「面積が2/cosθの長方形をその長方形と垂直の方向に移動した場合の体積」 です。移動方向が斜めだったり、今回のように回転する場合は 直接積分しても求まりません。 面積が2/cosθである長方形を、その長方形と垂直の方向にdθ移動した場合 移動前と移動後の長方形に挟まれる部分の体積は(2/cosθ)dθですね。 ですから垂直方向に移動する場合は∫(2/cosθ)dθでよいわけです。 しかし今回の問題では、dθ動いたときに出来る図形は三角柱であって 長方形になりませんので(2/cosθ)dθでは求まりません。 z=t(tはいくつでも同じ)で切った図形で考えると、「×」を横に細長く 伸ばしたような図形になり、この高さがdθ/cosθなので ∫(2/cosθ)(dθ/cosθ)という式になるということです。 図を描いて考えてみて下さい。
|
No.85081 - 2023/03/03(Fri) 16:03:25 |
| ☆ Re: 定積分と体積 / 優子 | | | 大変お詳しいご解説ありがとうございます。
『面積が2/cosθである長方形を、その長方形と垂直の方向にdθ移動した場合移動前と移動後の長方形に挟まれる部分の体積は(2/cosθ)dθですね。』
何の事だろうと思い、教科書を確認しましたら、全然勘違いしていた感じで、
dV=S(x)dx
という記述は、断面積S(x)に高さdxをかけて、体積にしているということで、dxは積分する文字を指定しているだけではないという理解でよろしいでしょうか。
xによって変化するはずのS(x)に単純にdxをかけたものをなんで体積と考えていいのか(誤差が出ません?)、新しい疑問が出てきてしまいました…
ご解説をもとに、dθ動いたときに出来る図形は三角柱を考え直してみました。
z=1上の底面積ですが、O'(0,0,1)、M(1,0,1)、I(1,tanθ,1)に対して、dθ増加した時のIの移る点をJとしますと、J(1,tan(θ+dθ),1)ですので、
三角形O'JI=三角形O'JM-三角形O'IM
=(tan(θ+dθ)-tanθ)/2
となり、dθの変化に対する三角柱(2個分)の体積は、
dV=tan(θ+dθ)-tanθ
となってしまい、ご解説中の、
『(2/cosθ)(dθ/cosθ)』
から遠ざかってしまいました。今度は何を勘違いしているのでしょうか。
『「×」を横に細長く伸ばしたような図形になり、この高さがdθ/cosθなので』
ここが読み取れないです。×になるのはわかりますが、
『この高さ』
のこのは何を指しているのでしょうか。
『dθ/cosθ』
これはどのように求めるのでしょうか。
たくさん質問してしまい、すみません…
|
No.85082 - 2023/03/03(Fri) 17:12:51 |
| ☆ Re: 定積分と体積 / らすかる | | | dV=tan(θ+dθ)-tanθは(2/cosθ)(dθ/cosθ)から遠ざかっているわけではなく、 求め方が異なるだけです。 ただしz方向の長さが2ですから dV=2{tan(θ+dθ)-tanθ} (三角柱2個分) となります。 (tanx)'=1/(cosx)^2ですから dV/dθ=2{tan(θ+dθ)-tanθ}/dθ=2/(cosθ)^2 よってdV=2dθ/(cosθ)^2 となり、(2/cosθ)(dθ/cosθ)と同じ結果になります。 しかし、この求め方だと問題の 「πと立方体の共通部分は長方形で、その面積は2/cosθである。」 を全く無視してしまうことになりますので、あまりよくないですね。
『「×」を横に細長く伸ばしたような図形になり、この高さがdθ/cosθなので』 「この高さ」は「×」を横に細長くした図形を考えたときの「厚さ」、つまり I(1,tanθ,1)を通りO'Iに垂直な直線とOJの交点をPとしたときのIPの長さです。 O'Iの長さが1/cosθですから、IP=dθ/cosθとなりますね。
> xによって変化するはずのS(x)に単純にdxをかけたものをなんで体積と考えて > いいのか(誤差が出ません?)、新しい疑問が出てきてしまいました… dx>0であればもちろん誤差がありますが、積分は dx→0の極限を考えることになりますので、誤差はなくなります。
|
No.85085 - 2023/03/03(Fri) 18:13:26 |
| ☆ Re: 定積分と体積 / 優子 | | | 最後までご解説下さり、大変ありがとうございました。 とても勉強になりました。
|
No.85091 - 2023/03/03(Fri) 22:28:43 |
|