この漸化式を解いてほしいです。 また極限もまとめて解いてくれたらありがたいです
|
No.46083 - 2017/09/29(Fri) 23:43:02
| ☆ Re: これがわからない / angel | | | これは…。高校範囲ではないですよね ( 高校範囲でも類題はあるけど、もっと簡単に解けるように数値が吟味されているから )。
してみると、大学の線形代数、その中でも固有方程式・固有値・対角化の話を知っている必要があるのですが、どうでしょうか。
取り敢えず答えを出すだけなら、
a[n]=pα^n+qβ^n, b[n]=rα^n+sβ^n, α,β=(2±√7)/3
とあらわすことができるところから、実際の数値に合わせて p,q,r,s を調べればできます。 ここでα,βが固有値、固有方程式 (1/3-t)(3/3-t)-3/3・2/3=0 を解いて出る解 t です。
なんでこうなるか、というと、問題の数列が行列・ベクトル積の形で書けるから。 つまり、ベクトル v[n]=(a[n],b[n])、2×2行列Aの4要素を 1/3,3/3,2/3,3/3 としたとき、
v[n+1]=Av[n]
ここから、v[n]=A^n・v[0] という行列のべき乗になって、これを計算する過程で対角化が出てきて、結果として固有値のべき乗が現れる、という感じです。
|
No.46092 - 2017/10/01(Sun) 08:18:54 |
| ☆ Re: これがわからない / 鶏 | | | 横から失礼します。一応、高校範囲でも解ける方法が二つあります。面倒です。 a[n+1]+αb[n+1]=β(a[n]+αb[n])の変形をするやり方と、隣接三項間の漸化式を導くやり方です。 前者はやり方を知らないとできませんし教科書に載っていないので、普通の発想では後者になると思います。 しかし後者は面倒なのでここでは楽な方(前者)で解きます。
a[n+1]+αb[n+1]=β(a[n]+αb[n])と二通りに変形することを目指します。
まず目標の式a[n+1]+αb[n+1]=β(a[n]+αb[n])から a[n+1]+αb[n+1]=βa[n]+αβb[n]…?@
次に与式a[n+1]=(1/3)*(a[n]+3b[n])とb[n+1]=(1/3)*(2a[n]+3b[n])から a[n+1]+αb[n+1]= (1/3)*(a[n]+3b[n])+α*(1/3)*(2a[n]+3b[n]) =((2/3)α+(1/3))a[n]+(α+1)b[n]…?A
?@、?Aの係数を比べて β=(2/3)α+(1/3)…?Bかつαβ=α+1…?C ?Bを?Cに代入して α((2/3)α+(1/3))=α+1 この二次方程式を解いて α=(1±√7)/2 ?Bに代入して β=(2±√7)/3 (複号同順です)
これで(α, β)=((1+√7)/2, (2+√7)/3), ((1-√7)/2, (2-√7)/3)の二組が出たので a[n+1]+( (1+√7)/2)b[n+1]= ((2+√7)/3)(a[n]+( (1+√7)/2)b[n])…?D a[n+1]+( (1-√7)/2)b[n+1]= ((2-√7)/3)(a[n]+( (1-√7)/2)b[n])…?E
?Dより{a[n]+( (1+√7)/2)b[n]}は公比(2+√7)/3の等比数列で、 a[0]+( (1+√7)/2)b[0]=1であるので、一般項は a[n]+( (1+√7)/2)b[n]=1*((2+√7)/3)^n=((2+√7)/3)^n…?F (←第0項から始まるので指数はn-1じゃなくてnです。注意)
?Eより{a[n]+( (1-√7)/2)b[n]}は公比(2-√7)/3の等比数列で、 a[0]+( (1-√7)/2)b[0]=1であるので、一般項は a[n]+( (1-√7)/2)b[n]=1*((2-√7)/3)^n=((2-√7)/3)^n…?G
?Fと?Gから{a[n]}を出します。?G* (1+√7)-?F*(1-√7)から 2√7a[n]= (1+√7)* ((2-√7)/3)^n-(1-√7)* ((2+√7)/3)^n 両辺を2√7で割って、解答欄に合うように変形すると a[n]=((√7-1)/( 2√7))* ((2+√7)/3)^n+((√7+1)/( 2√7))* ((2-√7)/3)^n となります。
詳しくは僕が良く使っていた以下のサイトをご覧ください。もう片方のやり方も載っています。 http://examist.jp/mathematics/recurrence-formula/renrituzenkasiki/
|
No.46093 - 2017/10/01(Sun) 11:02:15 |
| ☆ Re: これがわからない / ぽん | | | 僕も頑張ってやって近い形でたんですけど(n-1乗は間違いでn乗)極限の取り方が本当にわかりませんでした 大学とかのやり方でもいいんで教えていただきたいです
|
No.46099 - 2017/10/01(Sun) 16:23:43 |
| ☆ Re: これがわからない / angel | | | いえ、極限はとても簡単です。大学レベル関係ないです。
ただし
a[n]=pα^n+qβ^n b[n]=rα^n+sβ^n
この形を強く意識すること。実際の数値は後回し。 なお、α,βの大小関係に関しては、|α|>|β|≧0 としておきます。 で、分かり易さのため、γ=β/α ( |γ|<1 ) と置いておきます。
(2) lim (1/a[n])^(1/n) 1/a[n] = 1/(pα^n+qβ^n) = 1/α^n・1/(p+q(β/α)^n) = 1/α^n・1/(p+qγ^n)
(1/a[n])^(1/n) = 1/α・( 1/(p+qγ^n) )^(1/n) → 1/α ( n→∞ )
※|γ|<1 から γ^n→0 であること、(有限の値)^(1/n)→1 であることに注意。 p>0 が前提なので、そこをクリアしていることだけは要確認
(3) lim (b[n]/a[n]) b[n]/a[n] = (rα^n+sβ^n)/(pα^n+qβ^n) = (r+s(β/α)^n)/(p+q(β/α)^n) = (r+sγ^n)/(p+qγ^n) → r/p ( n→∞ )
ということで、実際に数値を当てはめると、 α,β=(2±√7)/3、αβ=-1/3 から 1/α=-3β=√7-2 …(2)の答え p=(7-√7)/14, r=√7/7 から r/p=(√7+1)/3 …(3)の答え ※なお q=(7+√7)/14, s=-√7/7
|
No.46127 - 2017/10/03(Tue) 22:51:34 |
| ☆ 大学レベルとの折衷案 / angel | | | この問題は、もし高校生として解くのであれば、大学レベルの背景を予め知ったうえで、高校レベルの計算しか使わずに解くしかない、ある意味苦行です。
であれば、ご都合主義な数字を持ってきてラクしちゃえば…というのはあります。
準備としては、 a[n+1] = 1/3・a[n] + 1・b[n] b[n+1] = 2/3・a[n] + 1・b[n] という形から、 ( 1/3-t 1 ) ( 2/3 1-t) という2×2の数字の並び ( 行列と言います ) を作り、
・斜め同士の積の差を使った方程式 (1/3-t)・(1-t) - 1・2/3=0 ( 固有方程式と言います ) ・どちらかの縦の列を取り出し、値を交換、片一方マイナスしたペア … 今回は右から取って (t-1,1) とします。 ※左から取れば (2/3,t-1/3) で、こちらでも良いです。
この2つを心の中で用意します。また、ペアで (t-1) が出てきてますから、t をかけて t(t-1) も。
ではここから(1)の解答を作ります。 -- 2次方程式 (1/3-t)(3/3-t)-2/3・1/3=0 の解をα,βとする。 ※ここでα,βの値を計算しておく また、この方程式を整理すると、 (3t-1)(t-1)-2=0 ⇔ 3t(t-1)-(t-1)-2=0 ⇔ t(t-1)=(t+1)/3 よって、α(α-1)=(α+1)/3, β(β-1)=(β+1)/3 を満たす。
この時、 (α-1)a[n+1]+1・b[n+1] ※係数(α-1),1 というのが用意したペア =(α-1)・(1/3・a[n]+b[n])+1・( 2/3・a[n]+b[n] ) =(α+1)/3・a[n]+αb[n] =α(α-1)a[n]+αb[n] ∵α(α-1)=(α+1)/3 =α( (α-1)a[n]+1・b[n] ) ゆえに、(α-1)a[n]+1・b[n] で計算される数列は、公比αの等比数列であり、第0項は (α-1)a[0]+1・b[0]=α-1 すなわち、 (α-1)a[n]+1・b[n]=(α-1)α^n 同様に (β-1)a[n]+1・b[n]=(β-1)β^n この2式を辺々差し引いて (α-β)a[n] = (α-1)α^n - (β-1)β^n a[n]=(α-1)/(α-β)・α^n - (β-1)/(α-β)・β^n ---
後は、α,βの値を入れて計算してあげればO.K. b[n]も同じように出せますね。
|
No.46129 - 2017/10/04(Wed) 00:11:20 |
|