以下の問いの解答について説明があります。
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No.30279 - 2015/01/20(Tue) 19:10:48
| ☆ Re: / wataru | | | 解答の青線部分について、
対数関数の連続性とは、
「対数関数は連続関数である」
ということでしょうか?
また、なぜこれを答案に書く必要があるのでしょうか?
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No.30280 - 2015/01/20(Tue) 19:14:30 |
| ☆ Re: / deep make | | | 関数 y=f(x) が, x=t で連続あることと, x[n]→t ⇒ f(x[n])→f(t) が成り立つことは同値です.
従って, 「対数関数は連続関数」ということを主張しておかなければ, lim[n→∞]log(x[n])=log(lim[n→∞]x[n]) は必ずしも成り立ちません.
実際には, そこから更に, 対数関数の単射性より, lim[n→∞]x[n]=b が成り立ちます.
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No.30281 - 2015/01/20(Tue) 21:38:29 |
| ☆ Re: / wataru | | | 回答ありがとうございます。
lim[n→∞]log(x[n])=logb
という事実があり、
このとき対数関数が連続関数であるから
lim[n→∞]x[n]=b
といえるのであって もし連続関数ではなかったら
lim[n→∞]x[n]=b
とはいえないということですか。
もしそうであるならば、
一般に連続関数であるならば
limf(g(x))=f(a)⇒limg(x)=a
という事が成り立つのでしょうか。
また、単射性のことは高校や予備校でも教えられていなくて 調べてみたのですがよく分かりません。 なぜ単射性についての記述は問題の解答に書いていないのでしょうか。
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No.30288 - 2015/01/21(Wed) 10:45:52 |
| ☆ Re: / deep make | | | 関数f(x)がx=aで連続であれば, x[n]がn→∞で, x[n]→a となる数列に対し, lim[n→∞]f(x[n])=f(lin[n→∞]x[n])=f(a) が成り立ちます.
ゆえに上の問題において, lim[n→∞]x[n]=c とするとき, lim[n→∞]log(x[n])=log(lim[n→∞]x[n])=log(c) が成り立ちます.
従って, log(c)=log(b) となりますが, ここから c=b を導くために, 単射性を必要とします.
関数fの単射性とは, 関数fについて, f(x)=f(y) ならば, x=y が成り立つ関数であるということです. (言い換えれば, x≠y ならば, f(x)≠f(y) ということです)
例えば, f(x)=|x| とすると, x≠0 に対し, f(x)=f(y) ⇒ x=y 又は x=−y となるため, x=y が必ず成り立つ訳ではありません. (x=−y かもしれません)
もし, 対数関数が単射でない場合, log(c)=log(b) だからといって, c=bとはいえなくなります.
しかし, 実際に, 対数関数は単射なので, log(c)=log(b) ⇒ c=b が成り立ちます. 従って, 正確には書く必要があると思います.
この問題の解説者にとっては, 対数関数が単射であることは自明だったので, あまり意識せずに書いたのだと思います.
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No.30315 - 2015/01/22(Thu) 13:52:51 |
| ☆ Re: / deep make | | | 関数f(x)がx=aで連続でない場合, x[n]をn→∞で, x[n]→a となる数列とするとき, lim[n→∞](f(x[n]))≠f(lim[n→∞]x[n]) となります.
例えば, 適当な微分可能な関数g(x)を用いて, f(x)=(g(x)−g(a))/(x−a) と置くとき, f(x)はx=aで連続な関数ではありません.
x[n]をn→∞で, x[n]→a となる数列(例えば x[n]=a+(1/n))とするとき, lim[n→∞]f(x[n])=g'(a) となりますが, f(a)は定義されていないので, f(lim[n→∞]x[n])=f(a) は定義できません. (当然, lim[n→∞](f(x[n]))=f(lim[n→∞]x[n]) ではありません)
従って, もし対数関数が連続でなかったら, lim[n→∞]log(x[n])≠log(lim[n→∞]x[n]) となってしまいます.
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No.30317 - 2015/01/22(Thu) 14:08:26 |
| ☆ Re: / wataru(大学受験) | | | 丁寧な回答本当にありがとうございます。 単射性とはxとyが一対一に対応するという意味だったのですね。 単射性についてもう一度調べてみたところ、全射性というものもあると知りました。
全射性とはすべてのyに対して対応するxが存在するという事で、 対数関数は単射性と全射性の両方の性質を持つ関数である
と、僕は考えたのですが合っていますか?
また、連続関数でないものは、関数記号(fのこと)と極限記号(limのこと)を入れ替えることはできないということはdeep makeさんが説明してくださったおかげで理解できたのですが、
なぜ、連続関数であれば関数記号と極限記号を入れ替えること ができるのかと思い、以下のように考えたのですが、どうですか?
(証明)
関数f(x)がx=aで連続 ⇔lim[x→a]f(x)=f(a)
このときlim[x→a]x=aであるので
lim[x→a]f(x)=f(a) ⇔lim[x→a]f(x)=f(lim[x→a]x)
よって連続関数であれば関数記号と極限記号を入れ替えること ができる
(証了)
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No.30324 - 2015/01/22(Thu) 16:21:47 |
| ☆ Re: / deep make | | | 高校数学において, 一般的に対数関数 y=log(x) は, 指数関数 y=e^x の逆関数として定義されます.
関数 y=e^x は, 全射ではありませんが, 単射な写像です. 逆関数を定義するためには, その関数の「単射性」が重要になります.
関数 f:A→B が単射であれば, f:A→f(A) は全単射なので, f(A)⊂B上で逆関数 g:f(A)→A を定義することができます.
指数関数 y=e^x は, e^(実数)=(正の実数) なので, 対数関数 y=log(x) は, 正の実数上で定義されています.
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No.30342 - 2015/01/22(Thu) 21:29:14 |
| ☆ Re: / wataru(大学受験) | | | すみません。1〜4,7,8行目 は理解できたのですが、 5,6行目は僕の力が足りないみたいで 分かりませんでした。
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No.30344 - 2015/01/22(Thu) 23:13:47 |
| ☆ Re: / deep make | | | 失礼しました.
まず, 用語を説明しますが, 全単射とは, 関数 f:A→B が「全射」かつ「単射」であることです.
f(A)={f(a)∈B | a∈A} なので, f:A→f(A) は必然的に全射になります. 従って, f:A→B が単射であれば, f:A→f(A) は全単射になります.
全単射であれば, 写像 g:f(A)→A で, 任意の a∈A に対し, g(f(a))=a となる写像が存在します. このとき, 写像g を写像fの逆関数と定義しています.
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No.30346 - 2015/01/22(Thu) 23:34:22 |
| ☆ Re: / wataru(大学受験) | | | 回答ありがとうございます。
ですがまだ僕には、大学レベルの数学は理解が難しいと感じました。
今は大学に入るために高校数学に全力を注ぎたいと思います。
お手を煩わせてしまって申し訳ありません。
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No.30347 - 2015/01/23(Fri) 00:34:07 |
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