こんにちは。
λ_1,λ_2,…,λ_nを行列Aの固有値し,1<k<nする。 主小行列式の和を E_k(A):=Σ_{α⊂{1,2,…,n},#α=k}det(A[α]) とし, s_k(A):=Σ_{1≦i_1<i_2<…<i_k≦n}λ_{i_1}λ_{i_2}…λ_{i_k} とすると, E_k(A)=s_k(A)が成り立つ事がどうしても示せません。 どうすればいいのでしょうか?
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No.28343 - 2014/08/19(Tue) 19:16:58
| ☆ Re: 線形代数 / 黄桃 | | | 主小行列式というのを知りませんが、 それは世間ではケーリーハミルトンの定理と 呼ばれているものでしょう。
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No.28351 - 2014/08/20(Wed) 01:09:25 |
| ☆ Re: 線形代数 / 黄桃 | | | 失礼、ケーリーハミルトンの定理じゃありませんでした。 単に det(tE-A)=0 において、t^k の係数を2通りの方法で表しただけでした。
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No.28352 - 2014/08/20(Wed) 01:19:32 |
| ☆ Re: 線形代数 / Haruka | | | 有難うございます。
> 主小行列式というのを知りませんが、
たとえば,8×8行列でA[2,3,7]と書けば(つまり,α={2,3,7}の場合)これは a_22,a_23,a_27 a_32,a_33,a_37 a_72,a_73,a_77 という小行列を表します。 つまり,Aから第2行,3行,7行,第2列,3列,7列を取り出して作った3×3行列です。
> det(tE-A)=0 > において、t^k の係数を2通りの方法で表しただけでした。
これはどういうことでしょうか?
det(tE-A)を展開すると det(tE-A)=t^n-s_1(λ_1,λ_2,…,λ_n)t^{n-1}+s_2(λ_1,λ_2,…,λ_n)t^{n-2}+…±s_n(λ_1,λ_2,…,λ_n) となりますよね。 これがどうして, det(tE-A)=t^n-E_1(A)t^{n-1}+E_2(A)t^{n-2}+…±E_n(A) となるのでしょうか?
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No.28353 - 2014/08/20(Wed) 06:35:47 |
| ☆ Re: 線形代数 / 黄桃 | | | >これがどうして, >det(tE-A)=t^n-E_1(A)t^{n-1}+E_2(A)t^{n-2}+…±E_n(A) >となるのでしょうか?
det(tE-A)=t^n-tr(A)t^(n-1)+....+(-1)^n det(A) なのはいいですね?ではなぜ tr(A) や det(A)だとわかったのでしょうか?行列式の定義(すべての置換について…の和というもの)からですよね。同じことを一般のt^kの係数にしているだけです。
つまり、t^k の係数は(±を無視すれば)、Aの対角成分からk個、その他から(n-k)個選んでできる小行列式の和になります。これら1つ1つを主小行列式と呼んでいるだけでしょう。
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No.28354 - 2014/08/20(Wed) 07:13:33 |
| ☆ Re: 線形代数 / 黄桃 | | | >Aの対角成分からk個、その他から(n-k)個選んでできる ここは言い方が変ですね。tE-A の対角成分から k個選んで、展開すると、k個の選び方に応じて t^k の係数が、1つのdet(A[α])に対応します。
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No.28356 - 2014/08/20(Wed) 09:03:55 |
| ☆ Re: 線形代数 / Haruka | | | 有難うございます。
> つまり、t^k の係数は(±を無視すれば)、 > Aの対角成分からk個、その他から(n-k)個 > 選んでできる小行列式の和になります。
これは具体的にどういうことでしょうか?
つまり, A=U^*diag(λ_1,λ_2,…,λ_n)Uと対角化されるなら(Uはユニタリ行列), |A[1,2,5]|はU'^*diag(λ_1,λ_2,λ_5)U' という風に書けるということでしょうか?
ちなみに, U^*ΛU[i_1,i_2,…,i_m]
=
\bar{u}_{11},\bar{u}_{21},…,\bar{u}_{n1} \bar{u}_{12},\bar{u}_{22},…,\bar{u}_{n2} : \bar{u}_{1n},\bar{u}_{2n},…,\bar{u}_{nn}
diag(λ_1,…,λ_n)
u_{11},{u}_{12},…,u_{1n} u_{21},u_{22},…,u_{2n} : u_{n1},u_{n2},…,u_{nn}
=
Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{k1}u_{k1},…,Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{k1}u_{kn} Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{k2}u_{k1},…,Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{k2}u_{kn} : Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{kn}u_{k1},…,Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{kn}u_{kn} [i_1,i_2,…,i_m]
=
Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{ki_1}u_{ki_1},…,Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{ki_1}u_{ki_m} Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{ki_2}u_{ki_1},…,Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{ki_2}u_{ki_m} : Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{ki_m}u_{ki_1},…,Σ_{k=1..n}λ_k\bar{u}_{ki_m}u_{ki_m}
ですが,
(U^*[i_1,i_2,…,i_m])(Λ[i_1,i_2,…,i_m])(U[i_1,i_2,…,i_m])
=
\bar{u}_{i_1i_1},\bar{u}_{i_2i_1},…,\bar{u}_{i_mi_1} \bar{u}_{i_1i_2},\bar{u}_{i_2i_2},…,\bar{u}_{i_mi_2} : \bar{u}_{i_1i_m},\bar{u}_{i_2i_m},…,\bar{u}_{i_mi_m}
diag(λ_{i_1},…,λ_{i_m})
u_{i_1i_1},{u}_{i_1i_2},…,u_{i_1i_m} u_{i_2i_1},u_{i_2i_2},…,u_{i_2i_m} : u_{i_ni_1},u_{i_ni_2},…,u_{i_mi_m}
=
Σ_{k=1..m}λ_k\bar{u}_{ki_1}u_{ki_1},…,Σ_{k=1..m}λ_k\bar{u}_{ki_1}u_{ki_m} Σ_{k=1..m}λ_k\bar{u}_{ki_2}u_{ki_1},…,Σ_{k=1..m}λ_k\bar{u}_{ki_2}u_{ki_m} : Σ_{k=1..m}λ_k\bar{u}_{ki_m}u_{ki_1},…,Σ_{k=1..m}λ_k\bar{u}_{ki_n}u_{ki_m}
となってしまい, U^*ΛU[i_1,i_2,…,i_m]≠(U^*[i_1,i_2,…,i_m])(Λ[i_1,i_2,…,i_m])(U[i_1,i_2,…,i_m]) となるので,
|A[α]|=|Λ[α]|
とはならないと思うのですが、、勘違いしてますでしょうか?
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No.28359 - 2014/08/20(Wed) 10:28:55 |
| ☆ Re: 線形代数 / 黄桃 | | | 考えすぎです。もっと素直に展開することを考えてください。
具体的に n=3 の場合に det(tE-A)のt の係数を考えてみましょう。 A=(a[i,j]) とすれば、 (tE-A)= ([t-a[1,1], -a[1,2], -a[1,3]], [-a[2,1] ,t-a[2,2], -a[2,3]], [-a[3,1], -a[3,2], t-a[3,3]]) ですが、説明しやすくするために t1=t2=t3=t とおきます: (tE-A)= ([t1-a[1,1], -a[1,2], -a[1,3]], [-a[2,1] ,t2-a[2,2], -a[2,3]], [-a[3,1], -a[3,2], t3-a[3,3]]) (ただし、t1=t2=t3=t)
tについての1次の係数というのは、このt1,t2,t3の多項式における (t1 の係数)+(t2の係数)+(t3 の係数) というのはいいでしょうか。
まずt1の係数について考えます。 第1列で展開すると
det ([t1-a[1,1], -a[1,2], -a[1,3]], [-a[2,1] ,t2-a[2,2], -a[2,3]], [-a[3,1], -a[3,2], t3-a[3,3]]) =(t1-a[1,1])det([t2-a[2,2], -a[2,3]],[-a[3,2], t3-a[3,3]]) -(-a[2,1]) *det([-a[1,2], -a[1,3]], [-a[3,2], t3-a[3,3]]) +(-a[3,1]) *det([-a[1,2], -a[1,3]], [t2-a[2,2], -a[2,3]])
となります。第2項、第3項はt1を含まないので、今は無視できます。 第1項のdet([t2-a[2,2], -a[2,3]],[-a[3,2], t3-a[3,3]])には もはやt1はないので、この t2,t3の多項式の定数部分がt1の係数になるので det([-a[2,2],-a[2,3]],[-a[3,2],-a[3,3]]) だとわかります。
t2,t3の係数も同様で、結局Aの対角線から2個選び、それが対角線となる2x2小行列式の3つの和がtの係数です。 これが Σ_{α⊂{1,2,3},#α=2}det(A[α]) ということです。(符号が違いますが、A-tE を考えれば同じでしょう)
一般の場合の t^k の係数も同様に考えれば明らかでしょう。
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No.28382 - 2014/08/20(Wed) 23:15:05 |
| ☆ Re: 線形代数 / Haruka | | | どうも有難うございます。お陰様で漸く解決できました。
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No.28542 - 2014/08/25(Mon) 02:33:42 |
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