σ(n)/τ(n)=n/2となるすべての正整数nを求めよ。
σはnの約数の和を、τはnの約数の個数を表しています。 どうすれば良いか分からなかったので実験してn=6の時、 σ(6)=12,τ(6)=4から成り立つことは分かりましたが、本来どのようにして求めることができるのかが分かりません。 ご教授お願い致します。
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No.21442 - 2013/05/15(Wed) 17:04:58
| ☆ Re: 約数 / IT | | | nを素因数分解して考えるのが定石だと思います。
n=(p^a)・・(r^c) …?@, (p<...<r),a,...,c≧1と素因数分解する。素因数の個数をm個とする。 σ(n)=(p^a+...p+1)...(r^c+...+r+1)…?A τ(n)=(a+1)...(c+1) …?B
σ(n)/τ(n)=n/2 より 2σ(n)/n=τ(n)
これに?@?A?Bを代入 2(p^a+...p+1)...(r^c+...+r+1)/(p^a)・・(r^c)=(a+1)...(c+1) 2(1+1/p+...+1/p^a)...(1+1/r+...+1/r^c)=(a+1)...(c+1)
左辺<2(1+2/p)...(1+2/r)≦2^(m+1)、また、右辺≧2^m あわせて、2^m≦左辺=右辺<2^(m+1) よってa,...,c=1,2 このうち =2となるのは高々1個である なぜなら2つ以上あると、右辺≧3・3・2^(m-2)>2^(m+1)となり不適なので。
5以上の素因数は高々1個である なぜならq≧5かつr≧7とすると (1+2/q)(1+2/r)≦(1+2/5)(1+2/7)<2となり2^m≦2(1+2/p)...(1+2/r)を満たさない。
などを使って絞っていく。
(A)a,...,c=1のとき m=1すなわちn=pのとき 2(p+1)=2p 解なし
(1+1/2)(1+1/3)=2、それ以外だと(1+1/p)(1+1/r)<2なので 2{(1+p)/p}...{(1+r)/r}=2^m を満たすのは、m=2,p=2,r=3,のとき、すなわちn=6のみ
(B) a,...,cのうちいずれか1つが2で他は1の場合、 2の指数が2のとき、3の指数が2のとき、5の指数が2のときに分けて調べる。(7以上の素因数の指数が2のときは不適) n=p^2のとき 2(p^2+p+1)=3(p^2) 解なし
2の指数が2のとき 2^2+2+1=7 n=(2^2)qのとき 7(q+1)=3(2^2)q 解なし n=(2^2)3qのとき 7(3+1)(q+1)=3・2(2^2)3q 解なし
3の指数が2のとき 3^2+3+1=13 n=(3^2)qのとき 13(q+1)=3(3^2)q 解なし n=2(3^2)qのとき 3・13(q+1)=3・2(3^2)q 解なし
5の指数が2のとき 5^2+5+1=31 n=(5^2)qのとき 31(q+1)=3(5^2)q 解なし n=2・3(5^2)のとき 31(2+1)(3+1)=3・2(5^2)2・3 不適
※もっと簡単な解法があるかも知れません。
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No.21443 - 2013/05/15(Wed) 19:36:51 |
| ☆ Re: 約数 / らすかる | | | σ(n)/τ(n) は「約数の平均」ですね。
もしnが2以上n/4以下の約数dを持つとすると、n≧8となり (n+d+1)/3≦(n+n/4+1)/3=n/2-(n-4)/12<n/2 からn,d,1の平均はn/2未満です。 他の約数はすべてn/2以下ですから、全約数の平均もn/2未満となります。 従って2以上n/4以下の約数を持つ数は条件を満たしません。 それ以外の正整数は、素数か1か6だけですが、 nが素数ならば σ(n)/τ(n)=(n+1)/2>n/2 n=1ならば σ(n)/τ(n)=1>n/2 n=6ならば σ(n)/τ(n)=3=n/2 ですので、条件を満たすnは6のみとなります。
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No.21446 - 2013/05/16(Thu) 02:06:52 |
| ☆ Re: 約数 / 健司 | | | おはようございます。 ITさん、らすかるさんありがとうございます。 約数の平均ということに気づけていませんでしたし、それ以降もとても分かりやすい解答で理解することができました。 理解を深める助けをしていただきありがとうございました。
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No.21447 - 2013/05/16(Thu) 05:14:23 |
| ☆ Re: 約数 / WIZ | | | > らすかるさん 見事な証明だと思いますが、重箱の隅的な指摘をさせてください。
> もしnが2以上n/4以下の約数dを持つとすると、n≧8となり 上記は真ですが、逆は真ではありません。 つまりn ≧ 8でも、2以上n/4以下の約数を持たないこともあります。 4以上の真の約数を持たない合成数なので、n ≧ 8ならn = 9のみが反例です。
またn < 8の合成数でもn = 4の場合の検証が漏れています。
まあ、n = 9もn = 4も題意を満たさないので、結論は変わりませんけど。
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No.21463 - 2013/05/16(Thu) 22:22:12 |
| ☆ Re: 約数 / らすかる | | | > > もしnが2以上n/4以下の約数dを持つとすると、n≧8となり > 上記は真ですが、逆は真ではありません。 > つまりn ≧ 8でも、2以上n/4以下の約数を持たないこともあります。 > 4以上の真の約数を持たない合成数なので、n ≧ 8ならn = 9のみが反例です。 前半は 「nが2以上n/4以下の約数dを持つ」場合に条件を満たさないことの証明を 書いたつもりですので、逆が成り立つ必要はありません。 「nが2以上n/4以下の約数dを持つ」 ⇒ n≧8 ⇒ n/2-(n-4)/12<n/2 を言うためにn≧8に限られることを断っただけです。
しかし、後半はご指摘の通り証明が足りませんでした。 私が書いた 「それ以外の正整数は、素数か1か6だけですが、」 の行以降が間違い(証明不足)で、正しくは
それ以外の正整数は、素数,1,4,6,9のいずれかですが、 nが素数ならば σ(n)/τ(n)=(n+1)/2>n/2 n=1ならば σ(n)/τ(n)=1>n/2 n=4ならば σ(n)/τ(n)=7/3>n/2 n=6ならば σ(n)/τ(n)=3=n/2 n=9ならば σ(n)/τ(n)=13/3<n/2 ですので、条件を満たすnは6のみとなります。
でした。ご指摘ありがとうございます。
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No.21471 - 2013/05/16(Thu) 23:46:19 |
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