大学入試の問題ですが、表記の都合上ベクトルの組み合わせとして見ます。 A=(p q r) ベクトルp=(9,-8,4),ベクトルq=(4,-3,2),ベクトルr=(8,8,-5)とし、Eを3次の正方行列とする。 (1)A^2-10A=-9Eであることを示せ(出来ました) (2)AB=(s t u)・・?@ ベクトルs=(-3,5,4),t=(4,-1,1),u=(-18,18,-9) を満たす行列Bを求めよ。
で(2)は(1)の結果よりA((-1/9)(A-10E))=Eより A^-1=A-10Eと分かる。
よって?@の両辺の左からA^-1をかけて B= ←答え
でやればいいのに なぜか模範解答では 模範解答丸写し) AB=Cとおくと この両辺に左からA-10Eをかけると (A-10E)AB=(A-10E)C ここで(A-10E)AB=(A^-10A)B=-9EB=-9B であるから-9B=(A-10E)C よってB=-1/9(A-10E)C
という流れなのですがなぜこんな面倒くさい事をしているのでしょうか?
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No.17076 - 2012/02/28(Tue) 14:46:26
| ☆ Re: AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列の証明 / X | | | 理由は特にないと思います。 敢えて言えば、解答者が計算過程で逆行列の記号を使いたくなかった といったところでしょうか。 zakiさんの解答方針で一向に構わないと思います。
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No.17077 - 2012/02/28(Tue) 17:26:05 |
| ☆ Re: AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列の証明 / zaki | | | A,Bが2×2行列の時と3×3行列の時は「AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列」の証明は(高校の範囲で)同じ方法で出来ますか?
A,Bが2×2行列の時、3×3行列の時それぞれの場合について「AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列」の証明法を教えてください。
(参考)実は高校の範囲で(3×3行列A,Bについて)「AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列」の証明はできないから、模範解答のような解答方針を採っているのではないかと密かに睨んでいます
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No.17078 - 2012/02/28(Tue) 20:09:39 |
| ☆ Re: AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列の証明 / ast | | | 高等学校学習指導要領 第4節 数学によると, > 第7 数学C > 2 内容 > (1) 行列とその応用 > (ア) 行列とその演算 > (イ) 行列の積と逆行列 > 3 内容の取扱い > (2) 内容の(1)のアについては、3×3行列までを扱うものとする。 > ただし,逆行列の計算については、2×2行列にとどめるものとする。
ということで, 証明できないどころかそもそも扱っちゃダメという, ある意味想像通りの理由のようです (成分計算を除外してるだけで, zakiさんのやったような代数計算ならよいという判断はもしかしたらありうるかもしれないですが……). 入試でzakiさんのような解答をするとどうなんでしょう, 京大みたいなところだとお上がなんと言おうとマルにしそうですけど.
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No.17082 - 2012/02/28(Tue) 22:50:33 |
| ☆ Re: AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列の証明 / zaki | | | 解答有難うございます
A,Bが2×2行列の時、3×3行列の時それぞれの場合について「AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列」の証明法を(高校の範囲で)教えてもらえないでしょうか?
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No.17083 - 2012/02/29(Wed) 08:43:11 |
| ☆ Re: AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列の証明 / ヨッシー | | | 何が言えれば、 「AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列」 が証明されたとお考えですか? 逆行列の定義そのもののように見えますが。
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No.17091 - 2012/03/01(Thu) 07:04:54 |
| ☆ Re: AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列の証明 / zaki | | | 解答有難うございます
ん〜AB=『BA=E』というところが「ちゃんとした」定義と違うと思うのですが 「AB=『BA=E』をみたすBをAの逆行列といい、B=A^-1とかく」というのが逆行列の定義です
それでAB=E⇔AとBは互いに他の逆行列を示すとします
AとBは互いに他の逆行列⇒AB=E を示す A=B^-1かつB^−1=AならばAB=AA^-1=E 次に AB=E⇒AとBは互いに他の逆行列 この後が分かりません
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No.17092 - 2012/03/01(Thu) 08:27:41 |
| ☆ Re: AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列の証明 / ast | | | 「3次正方行列の逆行列」という概念を考えただけで高校の範囲を出るので, それがはっきり述べられている「3×3行列の時AB=E⇔AとBは互いに他の逆行列」という (これ自体が高校範囲外になる) 命題を高校範囲で証明するのは不可能だということをNo.17082で書いたつもりなので, 少し面食らっています. No.17083の「(高校の範囲で)」はコピペで混入した書き誤りだったということなのか, あるいは「3次の逆行列」という概念を陽に出すことを回避した表現が思いつかなかっただけで, 実際には命題「AB=EならばBA=E」を高校範囲の内容だけで示せとでも言いたかったということなのか, どちらでしょうか?
前者ならば, 一般に有限次の正方行列 A に対して 「AX=E または XA=E のいずれか一方が解を持てば他方も解を持ち, 解はそれぞれ一意的であって, かつ両者は互いに一致する」 という命題を次元に依らず一括して証明できます.
後者の場合, 本質的には前者の場合と変わりませんが, 実際に成分計算を (列ベクトルごとに分けて) やることになるでしょう. それは (実質的にはほぼ中学レベルの) 2元または3元の連立一次方程式を解くことに他なりません. すなわち, A = ((a,b,c);(d,e,f);(g,h,i)) (行ごとに表示) とするならば, ax + by + cz = 1, dx + ey + fz = 0, gx + hy + iz = 0. を (x,y,z) について解き, 同様に右辺が上から (1,0,0) となっているのを (0,1,0), (0,0,1) に変えたものもそれぞれ解いて, 得られた三つの解ベクトルを横に並べれば AB=E なる B が具体的かつ一意に求まるので, BA を計算して E になることを確認すれば終了です (BA=E から AB=E を示す場合も原理的に同じ方法で出ます, 縦横ひっくり返りますが). # 同じ論法を二次元に落とすのは容易でしょう. 二次元の場合だけでもご自身で実際にやってみつつ上の説明を読まれるとよいかと思います.
ただし, 二次の場合に「行列式 ≠ 0」という条件が必要になることは三次元でも (あるいはもっと次元が上がっても) 変わりませんし, 高次の行列式は二次の行列式 ad-bc ほどは易しい式にならないので, 手計算でごり押しするのは三次あたりでもきついと思われます. 大学初年度級の線型代数学で行列式の一般的な扱いを学べば, 余因子展開や余因子行列を使って見通しのよい議論ができます.
一つ言っておくと, No.17092 のような (成分に言及することの無い) ただの代数計算だけでは上記の命題は示せません. これは, 見かけ上同じ計算が通用するもっと抽象的な構造 (例えば, 無限次行列を考えただけでも) で反例が存在するからです. 従って何らかの意味で成分計算に言及する必要があります (有限次行列が持っている具体的な特徴として, 成分を持つことが挙げられるということです). なお, 似た命題の 「AX=E および XA=E がともに解を持つならば, 解はそれぞれ一意でありかつ両者は一致する」 は代数計算だけで示せます.
あと, > AとBは互いに他の逆行列⇒AB=E > を示す > A=B^-1かつB^−1=AならばAB=AA^-1=E これは数学的に意味を成さない文になっていますので減点対象です. どういう意図の文章を書きたかったのでしょうか, 意図を説明してくれれば添削できるかもしれません. > 「AB=BA=EをみたすBをAの逆行列といい、B=A^(-1)とかく」 を定義とするならば, AB=Eは条件に含まれているので, 書くのであれば「示すべきことは何も無い」とか「AとBは互いに他の逆行列⇒AB=Eは自明」とかそんな感じのことを書きましょう. あまり軽々しく自明とか言うべきではないですが, しかし示すべきことが本当に無いのに無いと言うことができないというのは, そもそも「何をすべきかわかっていない」とか「自分が何を書いているかわかっていない」などということですから, 酷い場合は白紙よりも点が低くなるかもしれません.
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No.17096 - 2012/03/02(Fri) 03:25:35 |
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