A=((a b)(c d)) としAの固有方程式の解は相異なる二つの0でない実数解α、βを持つと仮定する。
α、βに対して其々の方向の異なる(一次独立な)2つのベクトル、ベクトルq、ベクトルrが存在し、 Aベクトルq=αベクトルq Aベクトルr=βベクトルr を満たす事を示せ
解答をそのまんま写しますと
αE−A=((α-a -b)(-c α-d))とし二つの行ベクトル(第1,2行)をベクトルa1,ベクトルa2とするとベクトルa1,ベクトルa2は同時に0ベクトルとなることはなく lxE-Al=0よりベクトルa1,ベクトルa2(この内の少なくとも一方は0ベクトルではない) そこでベクトルa1(またはベクトルa2)に垂直な方向のベクトルの1つをベクトルqとすれば (αE-A)ベクトルq=0ベクトル となる。すなわちAベクトルq=αベクトルqとなるベクトルq(≠0ベクトル)が存在する。以下略
ですが冒頭辺りのベクトルa1,ベクトルa2の成分が解答の書き方では分からないので、どなたか解答の他の部分から逆算して教えてください
よろしくお願いします
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No.16816 - 2012/02/03(Fri) 02:51:36
| ☆ Re: 10’10月P62 / angel | | | 解答にあるような αE-A の成分で考えると書くのが面倒なので、ちょっと問題を分解してシンプルにしましょう。
一つ目は ・行列X (X≠O) に対し、det(X)=0 の時、Xu=o (u≠o) となるベクトル u が存在する です。この証明は添付の図をご覧ください。 ※念のためですが、det(X) は X の行列式を表します ※元の話のベクトルa1,a2がどうこうの話はここに該当します
これが示されれば、det(αE-A)=det(βE-A)=0 であることから、(αE-A)q=o, (βE-A)r=o となる q,r の存在が示せます。 ※2個の異なる固有値を持つことから、αE-A≠O, βE-A≠O です。さもなくば、固有方程式が重解を持つことになりますから。
で、(αE-A)q=o ⇔ αEq-Aq=o ⇔ αq-Aq=o ⇔ Aq=αq ということで、問題にある形になります。( r,βの組み合わせについても同様 )
で、二つ目は ・Aq=αq, Ar=βr ( q,r≠o, α≠β ) に関して、q,rは一次独立 です。 こっちは簡単です。 もし一次独立でない ( 一次従属 ) とすると、q=γr なる実数γ(γ≠0)が存在するため、 Xq=X(γr)=γXr=γβr 一方 Xq=αq=αγr 両者を比較し γβr=αγr r≠o のため γβ=αγ、これは α≠β かつ γ≠0 に矛盾するという寸法で。
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No.16823 - 2012/02/04(Sat) 11:30:35 |
| ☆ Re: 10’10月P62 / 84 | | | 回答ありがとうございます
結果・・a1とa2の成分はどうなるのでしょうか?
また※2個の異なる固有値を持つことから、αE-A≠O, βE-A≠O です。さもなくば、固有方程式が重解を持つことになる、というのがよくわかりません
よろしくおねがいします
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No.16826 - 2012/02/04(Sat) 19:55:03 |
| ☆ Re: 10’10月P62 / angel | | | > 結果・・a1とa2の成分はどうなるのでしょうか?
上の図の証明の中で a1, a2 にあたるのは (a,b), (c,d) です。(a,b)と(b,-a)、(c,d)と(d,-c) は内積を計算すればすぐに垂直であることが分かると思います。
> また※2個の異なる固有値を持つことから、αE-A≠O, βE-A≠O です。さもなくば、固有方程式が重解を持つことになる、というのがよくわかりません
さもなくば … A=αE または A=βE ならば 固有方程式が重解を持つことになる … 実際に固有方程式を計算して確かめてください
例えば A=αE ならば、det(xE-A)=det((x-α)E)=(x-α)^2 ですから、固有方程式は (x-α)^2=0 で重解を持ちますよね。
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No.16828 - 2012/02/04(Sat) 21:48:49 |
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