ある大学の食堂では、昼食用にA定食とB定食の2つのメニューがある。たいへん好評で、連日昼食時には学生・教職員の長い列ができる。彼らを一定時間にわたって観察したところ、次の事実[ア][イ][ウ]が確認された
[ア]どの客も必ずA定食、B定食のうち一方を選ぶ
[イ]列の最初の客がA定食を選ぶ確率とB定食を選ぶ確率は等しく、いずれも1/2である
[ウ]2番目以降の客は、自分より前にいるものがどちらのメニューを選ぶかみており、その結果によって自分の選択も影響をうける。1番目からk番目までの客のうちA定食を選んだものがr人いるとき、 k+1番目の客がA定食を選ぶ確率は1/2+{(r/k-1/2)t【k】で、B定食を選ぶ確率は1/2-{(r/k-1/2)t【k】である。ここでt【k】は0<t【k】<1の範囲の実数である。
1番目からn番目までの客のうちr人がA定食を選ぶ確率をp【n】(r)とするとき次の各問に答えなさい
(1)p【k+1】(r)(0≦r≦k+1)を、p【k】(0), p【k】(1)…, p【k】(k)を用いて表しなさい (2)すべての自然数nについて p【n】(r)=p【n】(n-r)(0≦r≦n)が成り立つことを示しなさい (3)すべての自然数nについて Σ[o,n]rp【n】(r)=n/2が成り立つことを示しなさい (4)n番目の客がA定食を選ぶ確率を求めなさい
長すぎて腹が立つと思いますがお願いします
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No.15713 - 2011/11/07(Mon) 00:23:11
| ☆ Re: 超長い問題です / angel | | | 問題が長いのに腹はたたんけど、何を質問したいのか分からないのはどうかと思う。
何が知りたいのか? 模範解答例? ヒント? 解説? 元の問題が載っているテキストがあったとすれば、その解答例は見ているのか? 見た上で分からないのか、そもそも解答がなくて困っているのか? 見たのなら、どこが分からないのか? どの程度まで考えて、どこまで分かっているのか?
誰かが模範解答例を親切にも載せたとして、「同じようなものは見たんですけど分からないんです」とか言われてみなよ、解答を載せた人、無駄足だぜ? そういうのってどう思う?
あなたが何で困っているかはあなたにしか分からない。回答者は魔法使いではないのだから。
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No.15730 - 2011/11/08(Tue) 23:43:32 |
| ☆ Re: 超長い問題です / 攻殻ファン  | | | すいません。質問したいことを書くの忘れてました。 解答がない状態で(1)から解けないんです。(ウ)がどうなっているのかが良く分からなくて。簡単な模範解答と解説があればよろしくお願いします
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No.15733 - 2011/11/09(Wed) 00:19:09 |
| ☆ Re: 超長い問題です / angel | | | まず問題の内容の把握から。 先にアレなことを言うと、各小問を順に解くことで誘導されていく、つまり前の小問をヒントにすれば後は計算に専念するだけで良い問題です。 そういうタイプの問題は多い(でないと難しくて解けない人が続出するから)ということを知っておくと、多少は気が楽になるでしょう。
で。この問題には色々確率が絡みますが、どういう状況が前提になっているか、全体(確率 1 に対応する事象)が何かで混乱するとマズいので、念のため確認しておきます。 出てくるのは2種類 ・列の何人目かの人が、A定食もしくはB定食を選ぶ確率 [イ]および[ウ]の説明にある確率、および(4)で求める確率がこれです。 ただし、[イ],[ウ]は、列の前の人たちの状況(何人がAを選択したか)が分かっていることを前提としています。 数式にある 1/2+(r/k-1/2)t[k] がそうです。 イメージのため、具体的な数字を入れてみましょうか。 t[k]は適当にでっちあげるとして、k=8, t[k]=0.8 にしてみます。 すると、k+1=9人目が A定食を選ぶ確率は r=0 の時 1/2+(0/8-1/2)・0.8=0.1 r=1 の時 0.2 r=2 の時 0.3 … r=8 の時 0.9 r というのはそれまで何人Aを選んだか、ですから、前の人が多くAを選ぶほど釣られてAを選びやすい、ということを意味します。 どれくらい釣られやすいかはt[k]の値によって変わるわけですが。 なお、全体としては、(Aを選ぶ確率)+(Bを選ぶ確率)=1 ですね。 そのため逆の言い方をすれば、「前の人が多くBを選ぶほど釣られてBを選びやすい」ともなります。
・列の中で、A定食を選んだ人が何人となる確率 p[n,r]というのがそうですね。nが列の人数、rがA定食を選んだ人数です。 なので、全体としては、 「n人のうち、0人もしくは1人もしくは…もしくはn人がAを選ぶ」 つまり、p[n,0]+p[n,1]+…+p[n,n]=1 となります。 列に何人並ぶかの確率は関係なくて、あくまで「列にn人並んだとき」が前提になっています。 ただ、例えば10人の列というのは9人の列に1人加わって作られます。 p[10,r]は、p[9,r]とは前提となる「列の人数」が違いますが、p[9,r]の値の影響を受けることになります。
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No.15819 - 2011/11/12(Sat) 13:23:14 |
| ☆ 解説(1),(2) / angel | | | (1) p[k+1,r]というのは(k+1)人の列の中でr人がAを選ぶ確率です。 それが、p[k,0],p[k,1],…を用いてということは、「列が1人少ないk人の時の各確率は分かっているものとして使って良い」と言われているわけです。 では、例えば「5人中3人がAを選ぶ」という状況を考えてみるとどうでしょう。 「4人中3人がAを選んだ後5人目はB」もしくは「4人中2人がAを選んだ後5人目はA」のどちらかです。 確率としては、p[5,3]=p[4,3]・(Bを選ぶ確率)+p[4,2]・(Aを選ぶ確率) という感じ。 ここで注意が必要なのは、「全員A(B)」の場合です。 列が1人少ない時でも、「全員A(B)」という状況しか許されないので、ちょっと違います。
ということで、これを元に計算すると、 r=0 の時 p[k+1,0] = p[k,0]・(1/2-(0/k-1/2)t[k]) = 1/2・p[k,0](1+t[k]) 1≦r≦k の時 p[k+1,r] = p[k,r]・(1/2-(r/k-1/2)t[k])+p[k,r-1]・(1/2+((r-1)/k-1/2)t[k]) r=k+1 の時 p[k+1,k+1] = p[k,k]・(1/2+(k/k-1/2)t[k]) = 1/2・p[k,k](1+t[k]) となります。
(2) 後はひたすら計算。(1)の形と「全てのnについて〜」という設問から、帰納法が適していると分かります。 ・n=1 の時 最初の人はAもBも選ぶ確率は1/2のため、p[1,0]=p[1,1]=1/2、なので成立です。 ※書き方を変えれば、p[1,0]=p[1,(1-0)], p[1,1]=p[1,(1-1)] ・n=k で成立した場合の、n=k+1 の時 r=0,k+1 なら (k+1)-r=k+1,0 1≦r≦k なら 1≦(k+1)-r≦k となることに注意。つまり端 ( r=0,k+1 ) 同士がペア、端でないもの同士がペアになるということ。 で、n=k の時成立なので p[k,0]=p[k,k] 1≦r≦k に対し、p[k,r]=p[k,k-r], p[k,r-1]=p[k,k-r+1] ※解説なので、必要になる条件を先にあげておきます。 後は(1)の答を元に計算。 p[k+1,0]-p[k+1,k+1] = 1/2・p[k,0](1+t[k]) - 1/2・p[k,k](1+t[k]) = 0 1≦r≦k に対し p[k+1,r]-p[k+1,k-r+1] = …(中略)… = 0 ※式が長いので省略。ちゃんと計算すれば (p[k,r]-p[k,k-r]) や (p[k,r-1]-p[k,k-r+1]) でまとまって 0 になります。 ということで、帰納法により説明できます。
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No.15820 - 2011/11/12(Sat) 13:24:40 |
| ☆ 解説(3),(4) / angel | | | (3) ?納r=0,n] rp[n,r] という式がイメージできるか…? 分からなければ小さ目の数を具体的にあてはめてみましょう。 例えば n=4 なら、 ?納r=0,4] rp[4,r] = 0・p[4,0] + 1・p[4,1] + 2・p[4,2] + 3・p[4,3] + 4・p[4,4] これって、4人中何人がAを選んだか、その平均(期待値)を表しているものなんですね。
さて、ただ左辺の?狽ニ右辺のn/2の直接比較だと難しいので、これを思い出します。 ?納r=0,n]p[n,r] = p[n,0]+p[n,1]+…+p[n,n] = 1 (確率の和は1) で、1 をかけても値は変わらないので n/2 にこれをかける、ということで、 ?納r=0,n] rp[n,r] - n/2・?納r=0,n] p[n,r] の形にして差を計算します。 ただ、(2)の結果を生かすことを考えると、端から順にペアにしていくのが望ましい。 つまり、n=4 なら p[4,0],p[4,4] と p[4,1],p[4,3] ( p[4,2]はあぶれ ) と組にしていく。 あぶれが出るかどうかは n の偶奇によります。 nが偶数の場合、 ?納r=0,n] rp[n,r] = n/2・p[n,n/2] + ?納r=0,n/2-1] (rp[n,r]+(n-r)p[n,n-r]) ?納r=0,n] p[n,r] = p[n,n/2] + ?納r=0,n/2-1] (p[n,r]+p[n,n-r]) とあぶれが出ます。で、差を計算すると ?納r=0,n] rp[n,r] - n/2・?納r=0,n] p[n,r] = ?納r=0,n/2-1] ( rp[n,r]+(n-r)p[n,n-r] - n/2・(p[n,r]+p[n,n-r]) ) = ?納r=0,n/2-1] (r-n/2)(p[n,r]-p[n,n-r]) = 0 p[n,r]とp[n,n-r]がきれいに消えて、あぶれも消えて 0 となって終わり。 nが奇数の場合はあぶれがでず、?納r=0,(n-1)/2] となるくらいで後は同じです。
(4) 最後。「n番目の客がA定食を選ぶ」ですが、 (n-1)人中0人がA定食を選び、n番目がA定食を選ぶ (n-1)人中1人がA定食を選び、n番目がA定食を選ぶ … (n-1)人中(n-1)人がA定食を選び、n番目がA定食を選ぶ のそれぞれの確率の和だとして計算します。 つまり、n≧2 において p[n-1,0]・(1/2+(0/(n-1)-1/2)t[n-1]) + p[n-1,1]・(1/2+(1/(n-1)-1/2)t[n-1]) + … + p[n-1,n-1]・(1/2+((n-1)/(n-1)-1/2)t[n-1]) = ?納r=0,n-1] p[n-1,r]・(1/2+(r/(n-1)-1/2)t[n-1]) = ?納r=0,n-1] { p[n-1,r]・(1/2-1/2・t[n-1]) + rp[n-1,r]・t[n-1]/(n-1) } = 1/2・(1-t[n-1])?納r=0,n-1] p[n-1,r] + t[n-1]/(n-1)・?納r=0,n-1] rp[n-1,r] ?狽フ内部を展開して、p[n-1,r]の項と rp[n-1,r] の項に分離します。 1つ目の?狽ェ 1 (確率全部の和は1)、2つ目の?狽ェ (n-1)/2 ( (3)の結果 ) になりますから、最終的には t[n-1] の項も消えて、答えは 1/2 となります。
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No.15821 - 2011/11/12(Sat) 13:27:36 |
| ☆ Re: 超長い問題です / 攻殻ファン  | | | 本当にご迷惑をおかけしてすいませんでした。 ものすごく分かりやすいご説明ありがとうございます! しっかりこの問題の意味が理解できました。 これからは質問の際はしっかり用件を書くように心がけます 完璧な回答、ありがとうございました!!
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No.15868 - 2011/11/15(Tue) 01:09:58 |
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