数列{a(n)}の集積値の集合Aが一点からなる(A={α}である)とき、{a(n)}の任意の部分列はαに収束するといえますか?
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No.25882 - 2014/05/13(Tue) 00:44:14
| ☆ Re: 数列 集積値 / らすかる | | | No.25883 - 2014/05/13(Tue) 05:25:26 |
| ☆ Re: 数列 集積値 / angel | | | No.25884 - 2014/05/13(Tue) 12:56:50 |
| ☆ Re: 数列 集積値 / ktdg | | | > 反例が見つからなくて悩んでますか?
考えてみたのですが、分かりませんでした。 教えてくださると助かります。
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No.25886 - 2014/05/13(Tue) 17:43:01 |
| ☆ Re: 数列 集積値 / IT | | | 「集積値」の定義を再確認してみると分かると思います。 {a(n)}の任意の部分列は収束するとは限らない。ですよね。
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No.25887 - 2014/05/13(Tue) 18:43:43 |
| ☆ Re: 数列 集積値 / angel | | | > > 反例が見つからなくて悩んでますか? > 考えてみたのですが、分かりませんでした。
そのものズバリな反例を出すのは簡単ではあるのですが、何となく、部分列なり収束や発散の具体例を経験した方が良いような… まあ「例示は理解の試金石」と言いますから。
今回の背景というか、 数列 {a[n]} がαに収束する ⇔ {a[n]} の任意の部分列がαに収束する ⇒ 集積値はαのみである という事実があって、じゃあその逆は? というのが、今回の問題なのだと思います。で、⇔ではなくて⇒になっている所から推測できる通り、逆は成立しません。
なぜ⇒かというと、それは収束しないモノが一部にあっても良い ( 集積値に影響しない ) からですね。 すなわち、ある部分列はαに収束するけれど、ある部分列は発散する、でも部分列の中で収束するものだけ見れば、それらは全てαに収束している、そういう数列が反例になるわけです。 ※これはITさんのコメントの通り
で、そういう数列というのは、数列そのものが発散しているわけですが…。 数列自体は発散しているけれど、ある部分列が収束している、そういう例を経験してみると良さそうです。
単純な例としては、1,2 を繰り返す数列 {1,2,1,2,1,2,…} があります。数列全体としては発散しているけれど、奇数項だけ拾った部分列など ( 1,1,1,… や 2,1,1,… や 1,2,1,1,… ) は1に収束しますし、偶数項だけ拾った部分列などは2に収束します。 で、部分列が収束するとしたら、その極限 ( 集積値 ) は 1,2 以外にはありえない、ですね。
じゃあ、今回の問題における反例として「集積値はαのみだけど…」という数列はどう作れば良いでしょうか、と考えてみましょう。
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No.25888 - 2014/05/13(Tue) 19:35:12 |
| ☆ おまけ / angel | | | ちょっとした思いつきですが。 1,2,1,2,… のように1,2を繰り返す数列であれば、集積値は 1,2 ですね。 同じように、1,2,…,n-1,n を繰り返す数列があれば、その集積値は 1,2,…,n になると言えます。
では、 (1) 集積値が全ての自然数となるような自然数列 {a[n]} は存在するか。というか、あるはずなので1例作りなさい。 (2) 集積値として全ての(非負の)有理数を「含む」ような有理数列 {q[n]} は存在するか。というか(以下略) (3) 集積値が全ての(非負の)実数となるような有理数列 {q[n]} は存在するか。というか(以下略)
という問題はどうでしょうか。 ※「(非負の)」はあってもなくても良いです。あった方がシンプルで面倒くさくないです。
(1)はまあ、1,2,…,nの繰り返しの拡張と言えるのですが、単純に拡張してもうまくいきませんね。いつまで経っても周期が終わらないからです。そこをちょっと工夫すれば答えが作れます。 (2)は(1)とかなり似た話でイケルはずです。敢えて「有理数列」としているのがミソ、というのは、全ての実数が現れる数列は作れませんが、全ての有理数が現れる数列なら ( 全ての自然数が現れる数列も作れるように ) 作れますからね。
最後に。最近「数学ガール」というシリーズの本を初めて読んだのですが、オススメです。まだなら一度読んでみてはいかがでしょう。今回の問題 ( というか今勉強している範囲 ) に関連する話は、副題「ゲーデルの不完全性定理」でも少し出てきます。 ※シリーズとして、大テーマとなるトピックはどれも難解ですが、最悪分からない所は読み飛ばしても良いので、深く身構える必要はないです。高校から大学に上がって、数学の内容のギャップに戸惑う人にとっては、おそらく良い刺激になる本だと思います。
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No.25889 - 2014/05/13(Tue) 20:05:07 |
| ☆ Re: 数列 集積値 / ktdg | | | 反例が思い浮かびました。 a(n)=sin(n) (nは偶数), a(n)=1 (nは奇数) なんてどうでしょうか?
angelさんの出してくださった問題についてはまだ考え中です。
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No.25906 - 2014/05/14(Wed) 18:59:10 |
| ☆ Re: 数列 集積値 / IT | | | > 反例が思い浮かびました。 > a(n)=sin(n) (nは偶数), a(n)=1 (nは奇数) > なんてどうでしょうか? a(n)=sin(n) (nは偶数)は、(-1,1)の範囲の値を取りますね 1以外の値に収束する部分列を含んでいるのではないでしょうか?
「有界な数列は、収束する部分列を含んでいる」という定理は習われましたか?
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No.25912 - 2014/05/14(Wed) 21:22:01 |
| ☆ Re: 数列 集積値 / ktdg | | | 最初の質問で誤りがありました。 「有界な」数列でした。 申し訳ありません。
そこで、上のように、ある区間に収まっていて、ランダムに分布するような反例を考えてみたわけですが、ITさんの言う通り、収束する部分列を含むことになります。
有界数列ならば、最初の質問は下のように証明できるのではないでしょうか?
集積値の集合が一点αからなるとき、a(n)の部分列でαに収束しないものが存在するとすれば、あるε>0に対して、|a(n)-α|>εを満たすa(n)が無数に存在する。a(n)は有界数列だから、これをみたすa(n)のなかからαとは異なる値に収束する部分列がつくれるが、これは初めの条件に反する。
あと、angelさんの問題の(1)だけ k=0,1,2…に対して、数列a(n)を以下のように定義する。 n=2^kのとき a(n)=1 n=2^k+1のときa(n)=2 n=2^k+2のときa(n)=3 … n=2^(k+1)-1のときa(n)=2^k a(n)は 1,1,2,1,2,3,4,1,2,…7,8,… で、どうでしょうか?
(2),(3)はもう少し考えさせてください。
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No.25931 - 2014/05/15(Thu) 18:18:29 |
| ☆ Re: 数列 集積値 / angel | | | >「有界な」数列でした。
おお…。その条件は大きいですね。 「有界な」という条件がなければ、1,α,2,α,3,α,…などが反例になる訳ですが。
> 有界数列ならば、最初の質問は下のように証明できるのではないでしょうか?
そんな感じでO.K.です。
> あと、angelさんの問題の(1)だけ > … > で、どうでしょうか?
私の想定していたのと同じ答えです。良いと思います。
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No.25938 - 2014/05/15(Thu) 23:37:26 |
| ☆ Re: 数列 集積値 / ktdg | | | ありがとうございます。
(2),(3)についてはもう少し考えてからまた質問したいと思います。
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No.25960 - 2014/05/17(Sat) 21:43:20 |
| ☆ Re: 数列 集積値 / angel | | | > (2),(3)についてはもう少し考えてからまた質問したいと思います。
まあ、おまけなので、答えをすぐ出しても良いですよ。 いつでもどうぞ。
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No.25961 - 2014/05/17(Sat) 22:04:10 |
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